(No.143)

リベリアにおけるエボラ出血熱の再発生の終息
平成27年9月3日更新

 2015年9月3日、WHO(世界保健機関)は、リベリアにおけるヒトへのエボラウイルスの感染伝播が終息
したことを宣言しました。最後のエボラ出血熱(EVD)確定例は、7月22日に検査で2回目の陰性が確認され、それ以降42日が経過しています。現在、リベリアは90日の高警戒期間に入っています。

 EVD流行に効果的に対応するリベリアの能力は、警戒の強化や政府と複数の支援団体による迅速な対策に
起因するものです。リベリアにおけるエボラウイルスの感染伝播は5月9日に終息が宣言されていましたが、
6月29日に再発生して6人の患者が同定されました。

 最初の90日の高警戒期間中の6月29日に、6月28日に死亡した17歳の少年から採取されたスワブ検体の
死後検査において、EVD陽性が検出されました。この陽性例が確定したことを受けて、専門チームが派遣
されて詳細な調査が実施されました。

 リベリア政府当局のリーダーシップのもと、新しい効果的な対策が迅速に開始されました。コミュニティのメンバーは、接触者の追跡や社会的な動員に従事して効果的に貢献しました。国際的な支援団体は、技術支援や人材、食糧、物資、機材などの分野で政府を支援しました。最終的に、追加で報告された5人の患者は、
リベリアにおける前述の再発生に起因していました。6人の患者のうち、2人が死亡しており、医療従事者に感染者や死亡者はいませんでした。

 WHOは、今回の再発生の対応に成功したリベリア政府と国民を称えています。今後も持続的な警戒を政府が呼びかけることで完全に合意しています。WHOは、9月3日から開始される90日の高警戒期間中もリベリアへの支援を継続する予定です。


【出典】
WHO, Ebola
WHO statement - 3 September 2015
http://www.who.int/mediacentre/news/statements/2015/ebola-transmission-over-liberia/en/