(No.150)

スペインにおけるチクングニア熱(2)
平成27年9月17日更新

 
 2015年8月3日、スペインの国際保健規則(IHR)担当窓口はWHO (世界保健機関)に対して、バレンシア州ガンディアにおけるチクングニアウイルス感染例を報告しました。患者は60歳の男性で、ヨーロッパ圏外への渡航歴はありませんでした。
 この患者は、7月23日に採取された検体において、ELISA法により血清中のIgMが同定されました。8月
19日に採取された二回目の検体では同じ検査でIgGの陽転が確認されました。
 次いで、検体は追加検査を実施するために、国立カルロス三世衛生研究所(NRL)に送付されました。NRLで実施されたELISA法の結果、7月23日に採取された検体において、IgMとIgGの両方が同定されました。
これらの結果は、間接蛍光抗体法と中和試験では確認されませんでした。8月19日に採取された検体は陰性
でした。
 NRLで行われた追加検査は、7月23日に採取された検体において、パルボウイルスB19に対するIgMに
ついてELISA法で陽性が示されました。8月19日に採取された検体では陰性に転じており、患者の症状から
最近のパルボウイルス感染症の可能性が示唆されています。

【出典】
 WHO, Global Alert and Response (GAR).
 Chikungunya - Spain, 17 September 2015
 http://www.who.int/csr/don/17-september-2015-chikungunya/en/