(No.185)

  ブラジルにおける小頭症
2015年11月20日

  2015年10月、ブラジル保健省(MoH)は、ブラジル北東部にあるペルナンブコ州の新生児の間で
小頭症の発生数が異常に増加していることを汎アメリカ保健機構/世界保健機関(PAHO/WHO)に
報告しました。

 11月17日現在、ブラジル北東部の7つの州において計399例の小頭症の発生が報告されています。
そのうちほとんどの症例はペルナンブコ州で登録されています(268例)。発生の報告のある
その他の州は、セルジッペ州(44例)、リオ・グランデ・ド・ノルテ州(39例)、パライバ州(21例)、
ピアウイ州(10例)、セアラ州(9例)、バイア州(8例)です。

公衆衛生上の取り組み

11月11日の状況に反応して、MoHは公衆衛生上の緊急事態であることを宣言し、調査に対してより
柔軟に対応するよう指示しました。保健当局は発生例の調査を継続して行っています。妊産婦および
新生児に対して、臨床診断、血液検査および診断超音波診断が行われています。

WHOからのアドバイス

今回の事象の原因はまだ特定されていませんが、加盟国間で情報を共有し注意喚起を行うと共に、
似たような事象が発生している国に対して警戒を呼び掛けています。以上の理由や、この事象の病因の
理解を進めるために、既知の原因では説明できないいかなる小頭症の増加やその他の新生児異常例に
ついて、PAHO/WHOは加盟国に対して報告するよう強く促しています。PAHO/WHOによる推奨は
疫学警報をご参照下さい。

【出典】
WHO, Emergencies preparedness, response.
 Microcephaly – Brazil,
 13 November 2015
http://www.who.int/csr/don/20-november-2015-microcephaly/en/