(No.190)

  ブラジルにおける小頭症
2015年11月27日

  ブラジル保健省(MoH)は、汎アメリカ保健機構/世界保健機関(PAHO/WHO)に対してブラジル
北東部の新生児における小頭症発生数の異常増加に関する更新情報を提供しました。

 11月21日現在、ブラジル北東部の9つの州において計739人の小頭症患者が報告されています。発生者は
次のように分布しています。:
ペルナンブコ州(487例)、パライバ州(96例)、セルジッペ州(54例)、リオ・グランデ・ド・
ノルテ州(47例)、ピアウイ州(27例)、アラゴアス(10例)、セアラ州(9例)、バイア州(8例)、
ゴイアス(1例)。リオ・グランデ・ド・ノルテ州において死亡者が1名報告されています。

公衆衛生上の取り組み

状況に応じて、MoHは次のような対策を取っています。:
・医療専門家に対して対応方法を周知する
・住民、特に妊婦に対して、出産前治療および医師によって推奨される全ての検査を受けるように広報する
・各連邦単位において設定された、関連する健康管理サービスと患者治療の流れを周知する
・デング熱対策国家プログラムのガイドラインに従って、都市および都市周辺におけるベクターの防止と
 管理を強化する

 PAHO/WHOと地球規模感染症に対する警戒と対応ネットワーク(GOARN)は、各地域におけるMoHの
活動を支援するため、アルボウイルス専門家、疫学及び感染監視専門家を含む技術専門家を配置している
ところです。

WHOからのアドバイス

 この事象の原因は未だ明らかではありませんが、領域内において同様な事象が発生していないかについて
意識を高め、また注意喚起を行うために加盟国間で情報を共有しています。以上の理由や、この事象の
病因の理解を進めるために、既知の原因では説明できないいかなる小頭症の増加やその他の新生児異常例
について、PAHO/WHOは加盟国に対して報告するよう強く促しています。PAHO/WHOによる推奨は
疫学警報をご参照下さい。

【出典】
WHO, Emergencies preparedness, response.
 Microcephaly – Brazil,
 27 November 2015
http://www.who.int/csr/don/27-november-2015-microcephaly/en/