(No.194)

  中東呼吸器症候群コロナウイルス感染確定例(216)―サウジアラビア
平成27年12月4日更新

  2015年11月2日から11月27日までの間に、サウジアラビアの国際保健規則(IHR)担当窓口はWHO
(世界保健機関)に対して、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染確定例を新たに3人報告
しました。このうち2人は死亡しています。

症例の詳細情報は以下の通りです。

1.47歳男性。サウジアラビア国籍を持たないAlkharji市の住民で11月4日に発症し11月11日にリヤドの
病院に入院しました。患者は基礎疾患があり11月12日のMERS-CoV検査で陽性でした。現在ICUに入院
し危篤状態です。患者には既報214の1例目のMERS―CoV患者との接触歴がありました。

2.70歳男性。リヤド市の住民で10月28日に発症し10月30日に入院しました。患者は基礎疾患があり
11月1日のMERS-CoV検査で陽性でした。11月7日に死亡しました。患者はヒトコブラクダを飼っており
接触歴と生乳の喫食歴があります。発症前14日以内の他の既知の危険因子への曝露歴はありません。

3.50歳女性。 Afif 市の住民で10月30日に発症し10月31日に入院しました。患者は基礎疾患があり
11月1日のMERS-CoV検査で陽性でした。11月4日に死亡しました。発症前14日以内、の他の既知の
危険因子への曝露歴はありません。

 サウジアラビアのIHR担当窓口は既報215の4例目と5例目、既報207の7例目の患者合計3人が死亡した
ことをWHOに報告しました。
 WHOには2012年9月以降、全世界で 1,621人のMERS―CoV感染確定例が報告されており、
そのうち584人が関連死しています。




【出典】
 WHO, Global Alert and Response (GAR).
 Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) – ,Saudi Arabia
 4 December 2015
 http://www.who.int/csr/don/4-december-2015-mers-saudi-arabia/en/