(No.197)

 コンゴ民主共和国におけるコレラ
2015年12月15日
 

 
要約

コンゴ民主共和国(DRC)の保健省は国内でコレラの発生が進行中であることを世界保健機関(WHO)に
報告しました。全体的な傾向は減少しているが、多くの症例数を報告している地域がまだあります。

DRCでは今年の初めから19,705人の感染例が報告されています。11月29日現在、以下の地域で感染が
報告されています:南キブ州(4,906人) 、カタンガ州 (4,565人), マニエマ州 (3,971人),
北キブ州 (3,294人) 、オリエンタル州 (2,969人)。南キブ州はブルンジからのホスティング難民の
キャンプがあるため特に懸念されている地域であり、高い症例数が報告されています。さらにまた、
2011年のコレラの流行時に首都キンシャサ地域が影響を受けたように、マニエマ州の流行が国内の
他の州まで広がるかもしれないという懸念があります。 

公衆衛生の取り組み

流行発生に応じて、DRCの政府は、WHOとパートナー組織と共に、影響を受けた地域で
サーベイランス、症例管理とヘルスプロモーション活動を強化しました。さらに、コレラ治療センターは、
選ばれたサイトで強化されました。飲料水の塩素化など、飲料水の公衆衛生と衛生活動は
改善されてきています。

保健省とWHOは共同で南キブ州とマニエマ州とキサンガニ州のリスク評価を行いました。
彼らの推奨により、更新された制御と対応計画が作成されました。WHOも、技術支援と調整を
感染防止・管理の実施を提供しました。
経口コレラワクチン・キャンペーンの実施は、全国当局と協議されています。

WHOからのアドバイス

現在入手可能な情報に基づいた、DRCへの旅行や貿易に関するいかなる制限をもWHOは推奨しません。


【出典】
 WHO, Emergencies preparedness, response
  Cholera – Democratic Republic of the Congo- 15 December 2015
 http://www.who.int/csr/don/15-december-2015-cholera-drc/en/