(No.199)

 ブラジルにおける小頭症
2015年12月15日

 2015年12月8日、ブラジル保健省(MoH)は、汎アメリカ保健機構/世界保健機関(PAHO/WHO)に
対してブラジル北東部の新生児における小頭症発生数の異常増加に関する更新情報を提供しました。

12月5日現在、19人の死亡者を含む1,761人の小頭症疑い患者が同定されています。患者は14州、
422の地方自治体に渡り分布しています。ペルナブコ州とパライバ州は、それぞれ患者数が804人、
316人と最も浸淫度の高い地域となっています。死亡者は次の地域で報告されています。
:リオ・グランデ・ド・ノルテ州(7人)、セルジッペ州(4人)、バイア州(2人)、
リオ・デ・ジャネイロ州(2人)、セアラ州(1人)、マラニョン州(1人), パライバ州(1人)、
ピアウイ州(1人)。引き続き調査が進められています。

 12月7日、MoHは新生児における小頭症の症例定義について次のように改訂しました。
:疑い患者の頭囲の基準となる閾値を、33cm以下から32cm以下に減らしました。頭囲32cmから
33cmの新生児については厳重監視となります。

WHOからのアドバイス

この事象の原因は未だ明らかではありませんが、領域内において同様な事象が発生していないかについて
意識を高め、また注意喚起を行うために加盟国間で情報を共有しています。以上の理由や、この事象の
病因の理解を進めるために、既知の原因では説明できないいかなる小頭症の増加やその他の
新生児異常例について、PAHO/WHOは加盟国に対して報告するよう強く促しています。
PAHO/WHOによる推奨は疫学警報をご参照下さい。

【出典】
WHO, Emergencies preparedness, response.
 Microcephaly – Brazil,
 15 December 2015
http://www.who.int/csr/don/15-december-2015-microcephaly-brazil/en/