(No.2)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染確定例(217)-サウジアラビア
平成28年1月4日更新

 2015年11 月29 日から12月17日までの間に、サウジアラビアの国際保健規則(IHR)担当窓口は
世界保健機関(WHO)に対して、2人の死亡を含む中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)
感染確定例を新たに4人報告しました。
詳細は以下の通りです。

1. 48歳男性。ナジュラーン市の住民で12月10日に発症し12月15日に入院しました。
12月16日MERS-CoV検査で陽性と判明しましたが12月18日に死亡しました。患者には基礎疾患があり、
ラクダとの接触歴とラクダの生乳の喫食歴がありました。
2. 41歳女性。サウジアラビア国籍を持たないBuridah市の住民で12月13日に発症し12月14日に
入院しました。患者には基礎疾患はなく、12月15日MERS-CoV検査で陽性と判明しました。現在患者の
状態は安定しており陰圧室に隔離中です。下記4例目の患者との接触歴があります。発症前14日以内の
他の既知の危険因子への曝露歴はありません。
3. 21歳女性。リヤド市の住民で11月25日に発症し11月30日に入院しました。患者には基礎疾患はなく、
12月1日MERS-CoV検査で陽性と判明しました。現在患者は危篤状態でICUに入院中です。
発症前14日以内の他の既知の危険因子への曝露歴に付いて調査中です。
4. 35歳女性。Buridah市の住民で11月22日に発症し11月27日に入院しました。11月28日に
MERS-CoV検査で陽性と判明しましたが12月5日に死亡しました。患者には基礎疾患がありました。
WHOには2012年9月以降、全世界で 1,625人のMERS-CoV感染確定例が報告されており、
そのうち586人が関連死しています。

【出典】
WHO,Emergencies preparedness, response.
Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) – Saudi Arabia
4 January 2016
http://www.who.int/csr/don/4-january-2016-mers-saudi-arabia/en/