(No.128)

リベリアにおけるエボラ出血熱の流行の終息

 世界保健機関(WHO)は、2016年6月9日にリベリアにおけるエボラ出血熱流行の終息を宣言しました。
同国で最後のエボラ出血熱患者の検査結果が2回連続して陰性であった日から、同ウイルスの最長潜伏期間
の2倍に相当する42日を経過したため、この発表がなされました。リベリアは現在、新規患者を
早期に発見し、感染が拡大する前に封じ込めるための90日の強化監視期間にはいっています。
 リベリアは2015年5月9日、1回目のエボラ出血熱ヒト-ヒト感染の終息を宣言しましたが、
その後3回の再燃が起こっています。今回の最後の患者は、ギニアで感染しリベリアのモンロビアに
移動した女性と、引き続いて感染した彼女の2人の子です。
 「WHOは、リベリア政府と国民に対して最近の再燃するエボラ出血熱に対する有効な対策を託している。
WHOは再燃の防止、疑い例の発見と対応について、今後もリベリアを支援し続ける予定である。」
と同国のWHO代表は述べています。
 今回の宣言日は2年前にリベリアでの流行が始まって以来、42日間の患者発生0人を記録する
4回目の日にあたります。シエラレオネは今年3月17日に同疾患のヒトヒト感染の終息を、
ギニアは6月1日に最後の再燃が終息したことを宣言しています。
 WHOはこれら3国に対して新たな感染に警戒をしつづけるように警告しています。回復者の感染性体液
への曝露により新たなアウトブレイクの危険性が残存しています。
 WHOとパートナーはリベリア、シエラレオネ、ギニアの各政府とともに、回復した人が医学的、
心理社会的ケアを確実に受けられるように活動しています。また彼らが家族や,社会に再度
受け入れられるように、名誉を挽回し、エボラウイルスの伝播の危険性を最小限に抑えられるようにその手助けとなるような
教育とカウンセリングを行っています
 WHOはパートナーとの協働により、リベリア政府が保健システムを強化し、全てのレベルで
医療の提供について改善できるように支援することを公約しました。

http://www.afro.who.int/en/media-centre/pressreleases/item/8699-who-declares-the-end-of-
the-most-recent-ebola-virus-disease-outbreak-in-liberia.html