ジカウイルス感染症の流行状況(16)
平成28年8月11日更新
2016年8月11日、世界保健機関(WHO)はジカウイルス感染症の流行状況を更新しました。
要約
・蚊媒介による伝播:2016年8月10日現在、以下の様に69の国と地域において引き続き蚊による感染伝播が
報告されています。(2015年以降、蚊によるジカウイルスの感染伝播が起こった地域は66か国です)
・ 2015年以降、52か国と地域において初めて流行が報告されています。
・ 4か国において2016年以降に地域内の流行が起こっている可能性があるか、蚊を介したジカウイルス
感染の報告がある国として定義されています。
・ 13か国と地域において2015年以前に蚊の媒介によるジカウイルスの感染伝播が報告され、その後
2016年には患者報告がないまたは流行が終息しています。
・カリブ海にあるイギリスの海外領度であるケイマン諸島において、蚊媒介によるジカウイルス国内感染が
初めて報告されました。
・2016年2月以降、11か国においてジカウイルスのヒト-ヒト感染例が報告されており、これらはおそらく
性交渉によって感染したと思われます。
・2016年8月10日現在、ジカウイルス感染症と関係する可能性の高い、または先天性の感染が示唆される
小頭症やその他の中枢神経(CNS)奇形が、15の国と地域から報告されています。カナダにおいて
ジカウイルス輸入感染に関係した小頭症が最近報告されました。これら15の国と地域のうち4か国では、
ジカウイルス感染の国内流行は無くジカウイルスの流行が報告されている中南米からの輸入例のみが
報告されている国々の母親からの感染の報告です。
・2016年8月10日現在、アメリカ疾病管理予防センター(US-CDC)は、ジカウイルス感染が検査で
証明された、先天異常を伴う15人の新生児の出産と6例の死産を報告しました。
・2016年8月10日現在、16の国と地域において、ギランバレー症候群(GBS)例および(あるいは)GBS患者で
ジカウイルス感染確定例が増加していることが報告されています。グレナダにおいて最近ジカウイルス
感染に関連したGBS患者が報告されました。
・6月29日にギニアビサウにおいて、セネガルのダカールパスツール研究所(IPD)で行われたPCR検査の
結果、12検体のうち3 検体がジカウイルス陽性でした。また12検体全てがジカウイルスに対するIgMは
陰性でした。最近追加検査された患者1検体においてもジカウイルス陽性でした。7月1日にさらにIPDに
送られた4検体については現在遺伝子解析中のため、結果はまだ保留中です。さらに22検体が検査の
ためにビジャゴ諸島からIPDに送られ、ELISA法とPCR検査の結果は陰性でした。同じ検体が確定検査の
ためにダカールに送られました。また新たに12検体が集められ、結果は未だ保留中です。
・ギニアビサウ西部のガブ州において小頭症が2人報告されました。小頭症のあった新生児2人の家族は
同国外の渡航歴がありません。これら2例について現在調査中です。症例の検出を効果的かつ効率的に
確実にするため地域の保健スタッフと他の地域のスタッフがジカ症例の定義に関するトレーニングが
計画されています。
・WHOのアフリカ地域事務局とWHO本部からギニアビサウへ職員が派遣された合同ミッションは
完結しており、優先する活動と現実の解離が以下の様に確認されました:緊急対策センター(EOC)の
調整機能と指示権限を強化するための追加財源の確保;疫学的、生物学的サーベイランスシステムの
強化;3段階で研究室の能力を強化;患者検出、コミュニティの関与、リスクコミュニケーション、
これらの観点からジカ症例に対する強化;ジカウイルスと合併症に関する継続的な監視。
・ジカウイルスの検査キットがブラジルのリオデジャネイロの地元当局により中央公衆衛生研究所において
利用可能となり、症状のある選手やボランティア、観光客、住民に検査を受けることを推奨しています。
・WHOは、ジカウイルスを背景とした様々なテーマに関して、新たな勧告や情報を作成しています。

【出典】
WHO,SITUATION REPORT
ZIKA VIRUS ,MICROCEPHALY, GUILLAIN-BARRÉ SYNDROME
11 August 2016
http://www.who.int/emergencies/zika-virus/situation-report/11-august-2016/en/
要約
・蚊媒介による伝播:2016年8月10日現在、以下の様に69の国と地域において引き続き蚊による感染伝播が
報告されています。(2015年以降、蚊によるジカウイルスの感染伝播が起こった地域は66か国です)
・ 2015年以降、52か国と地域において初めて流行が報告されています。
・ 4か国において2016年以降に地域内の流行が起こっている可能性があるか、蚊を介したジカウイルス
感染の報告がある国として定義されています。
・ 13か国と地域において2015年以前に蚊の媒介によるジカウイルスの感染伝播が報告され、その後
2016年には患者報告がないまたは流行が終息しています。
・カリブ海にあるイギリスの海外領度であるケイマン諸島において、蚊媒介によるジカウイルス国内感染が
初めて報告されました。
・2016年2月以降、11か国においてジカウイルスのヒト-ヒト感染例が報告されており、これらはおそらく
性交渉によって感染したと思われます。
・2016年8月10日現在、ジカウイルス感染症と関係する可能性の高い、または先天性の感染が示唆される
小頭症やその他の中枢神経(CNS)奇形が、15の国と地域から報告されています。カナダにおいて
ジカウイルス輸入感染に関係した小頭症が最近報告されました。これら15の国と地域のうち4か国では、
ジカウイルス感染の国内流行は無くジカウイルスの流行が報告されている中南米からの輸入例のみが
報告されている国々の母親からの感染の報告です。
・2016年8月10日現在、アメリカ疾病管理予防センター(US-CDC)は、ジカウイルス感染が検査で
証明された、先天異常を伴う15人の新生児の出産と6例の死産を報告しました。
・2016年8月10日現在、16の国と地域において、ギランバレー症候群(GBS)例および(あるいは)GBS患者で
ジカウイルス感染確定例が増加していることが報告されています。グレナダにおいて最近ジカウイルス
感染に関連したGBS患者が報告されました。
・6月29日にギニアビサウにおいて、セネガルのダカールパスツール研究所(IPD)で行われたPCR検査の
結果、12検体のうち3 検体がジカウイルス陽性でした。また12検体全てがジカウイルスに対するIgMは
陰性でした。最近追加検査された患者1検体においてもジカウイルス陽性でした。7月1日にさらにIPDに
送られた4検体については現在遺伝子解析中のため、結果はまだ保留中です。さらに22検体が検査の
ためにビジャゴ諸島からIPDに送られ、ELISA法とPCR検査の結果は陰性でした。同じ検体が確定検査の
ためにダカールに送られました。また新たに12検体が集められ、結果は未だ保留中です。
・ギニアビサウ西部のガブ州において小頭症が2人報告されました。小頭症のあった新生児2人の家族は
同国外の渡航歴がありません。これら2例について現在調査中です。症例の検出を効果的かつ効率的に
確実にするため地域の保健スタッフと他の地域のスタッフがジカ症例の定義に関するトレーニングが
計画されています。
・WHOのアフリカ地域事務局とWHO本部からギニアビサウへ職員が派遣された合同ミッションは
完結しており、優先する活動と現実の解離が以下の様に確認されました:緊急対策センター(EOC)の
調整機能と指示権限を強化するための追加財源の確保;疫学的、生物学的サーベイランスシステムの
強化;3段階で研究室の能力を強化;患者検出、コミュニティの関与、リスクコミュニケーション、
これらの観点からジカ症例に対する強化;ジカウイルスと合併症に関する継続的な監視。
・ジカウイルスの検査キットがブラジルのリオデジャネイロの地元当局により中央公衆衛生研究所において
利用可能となり、症状のある選手やボランティア、観光客、住民に検査を受けることを推奨しています。
・WHOは、ジカウイルスを背景とした様々なテーマに関して、新たな勧告や情報を作成しています。

【出典】
WHO,SITUATION REPORT
ZIKA VIRUS ,MICROCEPHALY, GUILLAIN-BARRÉ SYNDROME
11 August 2016
http://www.who.int/emergencies/zika-virus/situation-report/11-august-2016/en/