(No.176)

黄熱の流行状況(20)
平成28年9月9日更新

 黄熱のアウトブレイクは、2015年12月末にアンゴラ共和国の首都ルアンダで最初に認められました。
最初の黄熱感染者は、2016年1月19日に南アフリカの国立伝染病研究所(NICD)により、1月20日に
セネガルの首都ダカールのパスツール研究所により確認されています。その後、感染者数の急激な増加を
認めています。

主要な更新情報
アンゴラの疫学情報の更新(9月1日現在)
・6月23日以来、新しい診断確定例はありません。

 アンゴラにおける予防的なワクチン接種キャンペーンのフェーズⅠが終了し、9月1日現在、
2,807,628人がワクチン接種を受けました。このキャンペーンのフェーズⅡは現在準備中ですが、
12州にわたる300万人以上の人々が対象となる予定です。

コンゴ民主共和国(DRC)の疫学情報の更新(9月8日現在)
・7月12日以来、今回のアウトブレイクに関連した診断確定例はありません。
・1例目は、南ウバンギ州のBominenge保健行政区から報告されましたが、いまだに調査中です。2例目は、
 9月8日を最終日とする週に南ウバンギ州内の別地域であるBudjala保健行政区から報告されましたが、
 現在のところ調査中です。

 DRCにおける予防的なワクチン接種キャンペーンは終了しています。速報値によりますと、行政による
予防接種率は、キンシャサ州において103.1%、中央カサイ州101%、中央コンゴ州98.3%、
カサイ州101%、クワンゴ州101%、ルアラバ州100.8%となっています。別の独立した調査では、
キンシャサ州におけるワクチン接種率は98.2%であると査定されています。

 ウガンダは、2016年9月6日、同国における黄熱のアウトブレイクが終息したことを宣言しました。
このアウトブレイクは、アンゴラやDRCのアウトブレイクとの関連はありませんでした。

【出典】
WHO Yellow Fever
Yellow fever situation report
9 September 2016
http://www.who.int/emergencies/yellow-fever/situation-reports/9-september-2016/en/