(No.184)

黄熱の流行状況(22)
平成28年9月23日更新

 黄熱のアウトブレイクは、2015年12月末にアンゴラ共和国の首都ルアンダで最初に認められました。
最初の黄熱感染者は、2016年1月19日に南アフリカの国立伝染病研究所(NICD)により、1月20日に
セネガルの首都ダカールのパスツール研究所により確認されています。その後、感染者数の急激な増加を
認めています。

主な更新内容
アンゴラの疫学情報の更新(9月15日現在)
• 最後に診断確定例が発症したのは6月23日です。
• 先週報告された4人の検査陽性例の内、3人が最近ワクチン接種を受けているため除外されました。
 ウアンボ州トキンドイェンドイェで報告された症例は調査中です。
• フェイズⅡのワクチン接種キャンペーンの準備が整い、12州9県においてまもなく開始される予定です。

コンゴ民主共和国(DRC)疫学情報の更新(9月18日現在)
• 最後に森林型サイクルでない診断確定例が発症したのは7月12日です。
• 新たに9人が調査中で、うち8人がキンシャサ州から、1人がチュアバ州Lingomono保健行政区からです。
 南ウバンギ州のBominenge保健行政区から報告された例(関西空港検疫所海外感染場情報既報170で
 報告された例)を含め、合計12人が現在調査中です。
• クワンゴ州Feshi 及び Mushenge保健行政区におけるアウトブレイク対策ワクチン接種キャンペーンは
 まもなく開始される予定です
• DRCにおいて流行に先行したワクチン接種キャンペーンが計画されています。

解析評価
 感染疑い例、確定例が引きつづき発見されることは、いくつかの地域で活発な調査が功を奏している
ことを示しています。それでもなお調査や診断確定の能力についての本来の難しさを特に言及して
おかなければなりません。いくつかの遠隔地においては患者の発見が遅延することが起こりうる可能性を
残っています。強化された持続的なサーベイランスを行う努力が今以上に不可欠です。

【出典】
WHO Yellow Fever
Yellow Fever Situation Report
23 September 2016
http://www.who.int/emergencies/yellow-fever/situation-reports/23-september-2016/en/