(No.24)

中東呼吸器症候群コロナウイルス感染確定例(222)-サウジアラビア
2016年2月2日

 2016年1 月22 日から1月27日までの間に、サウジアラビアの国際保健規則(IHR)担当窓口は
世界保健機関(WHO)に対して、中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染確定例を新たに
5人報告しました。

症例の詳細情報
1. 47歳男性。Al-Kharj市の住民で1月24日に発症し1月26日に入院しました。患者には基礎疾患があり、
 1月27日にMERS-CoV検査で陽性と判明しました。現在のところ、患者の状態は落ち着いており、陰圧の
 隔離室に入室しています。患者にはラクダとの頻回の接触歴およびラクダの生乳の喫食歴がありました。
 発症前14日以内にその他の既知の危険因子への曝露はありません。

2. 21歳男性。サウジアラビア国籍を持たないAlkumrah市の住民で、未発症時に接触者の追跡調査に
 よって発見されました。患者には基礎疾患がなく、1月23日にMERS-CoV検査で陽性と判明しました。
 現在のところ患者は未発症の状態であり、自宅において隔離されています。患者にはMERS-CoVが陽性で
 あるラクダとの接触歴がありました。発見前14日以内にその他の既知の危険因子への曝露はありません。

3. 45歳男性。サウジアラビア国籍を持たないAlkumrah市の住民で、未発症時に接触者の追跡調査に
 よって発見されました。患者には基礎疾患がなく、1月23日にMERS-CoV検査で陽性と判明しました。
 現在のところ患者は未発症の状態であり、自宅において隔離されています。患者にはMERS-CoVが陽性で
 あるラクダとの接触歴がありました。発見前14日以内にその他の既知の危険因子への曝露はありません。

4. 85歳男性。Muthnab市の住民で、1月11日に発症し、1月19日に入院しました。患者には基礎疾患があ り、1月21日にMERS-CoV検査で陽性と判明しました。現在のところ、患者の状態は落ち着いており、
 陰圧の隔離室に入室しています。患者には、ラクダとの接触歴がある親族との接触歴がありました。
 発症前14日以内にその他の既知の危険因子への曝露はありません。

5. 58歳男性。Jeddah市の住民で1月12日に発症し1月19日に入院しました。患者には基礎疾患があり、
 1月21日にMERS-CoV検査で陽性と判明しました。現在のところ、患者の状態は落ち着いており、陰圧の
 隔離室に入室しています。患者にはラクダとの頻回の接触歴およびラクダの生乳の喫食歴がありました。
 発症前14日以内にその他の既知の危険因子への曝露はありません。

 患者と接触歴がある家族や介護者の追跡調査が行われています。
 WHOには、2012年9月以降、全世界で 1,638人のMERS-CoV感染確定例が報告されており、
そのうち587人が関連死しています。

【出典】
WHO, Emergencies preparedness, response.
Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) – Saudi Arabia
2 February 2016
http://www.who.int/csr/don/2-february-2016-mers-saudi-arabia/en/