(No.33)

アンゴラにおける黄熱
2016年2月12日

 2016年2月12日アンゴラの国際保健規則(IHR)担当窓口は世界保健機関(WHO)に黄熱のアウトブレイクに
ついて報告しました。
 初発はルアンダ州のヴィアナで2015年12月5日に確定されました。黄熱への感染は南アフリカ
ヨハネスブルグの人獣共通 国立感染症研究所とセネガルダカールのパスツール研究所で核酸増幅法により
確定診断された3人に端を発しています。
 2月8日現在、アンゴラでは164人の疑い患者と37人の死亡例が報告されています。多くの患者(138人)
はルアンダ州から報告されています。他にはカビンダ、クアンザスル、ウアンボ、ウイラ、ウィジェの州で
患者が発生しています。現在、疑い患者に対して他の原因や黄熱と交叉反応を除外するための検査が
行われています。

公衆衛生対策
 国家専門調査団がこのアウトブレイクのコントロールのために活動中です。アンゴラの保健省は
コーディネーション、患者治療、サーベイランス強化、検査、社会的動員、媒介蚊のコントロールなど
種々の対策を実施しています。疫学上、或いは昆虫学上の調査は流行地域で進行中です。2月3日に
ルアンダで1回目の予防接種キャンペーンが開始されました。
 WHOは活動をサポートするために専門家3人を派遣しました。資金援助に加え、対策の質を改善すべく
同国の担当者と技術的指導とガイドラインの共有を行っています。
 2月2日にルアンダで予防接種キャンペーンが開始されました。始めにヴィアナ在住の1,578,085人が
対象となっています。

WHOによる危険因子評価
 ルアンダの流行地域では黄熱の媒介蚊であるネッタイシマカが多く発生しています。従って現在流行して
いない地域への拡大が懸念されます。感染から防御されている人たちは、2008年以降にワクチン接種を
受けた子どもと国際ワクチン証明書を有している一部の住民のみで、多くの人たちは黄熱に感染しうる
ことから危険性はさらに増しています。WHOは流行状況を持続的にモニターしており、リスク評価を
継続しています。WHOは利用できる最新の情報に基づいて現時点でアンゴラへのいかなる渡航や交易の
制限も推奨していません。

【出典】
Emergencies preparedness, response
Disease Outbreak News (DONs)
Yellow Fever – Angola
12 February 2016
http://www.who.int/csr/don/12-february-2016-yellow-fever-angola/en/