(No.50)

ウルグアイにおけるデング熱
2016年3月10日

 2016年3月1日にウルグアイの国際保健規則(IHR)担当窓口は汎アメリカ保健機構/世界保健機関
(PAHO/WHO)に対して同国で進行中のデング熱のアウトブレイクについての更新情報を報告しました。
ウルグアイにおいて同感染症の国内例(既報2016年-40)が報告されてから、診断確定患者及び疑い
患者の報告数が継続的に増加しています(確定例570、疑い例17)。多くの患者は3県で発生しています。
(モンテビデオ59%、カネローネス17%、サルト4%)診断確定患者は全て逆転写ポリメラーゼ連鎖反応
(RT-PCR)で陽性で、血清型は1型となっています。

公衆衛生対策
ウルグアイの公衆衛生専門家は治療のガイドライン、緊急のリスクコミュニケーション以外にも総合的な
ベクターコントロールの強化対策を実施しています。国際的な技術専門家のチームが対策のサポートの
ためにウルグアイに配置されています。

WHOによる危険因子評価
デング熱患者の発生地域を見るとネッタイシマカの増殖しやすい環境にある場所であることがわかります。
過去の同様な出来事からウルグアイではさらに報告数が増加すると予測されます。今回の流行はしかし
アメリカ大陸における近隣諸国に拡がる危険性を示しているものではありません。既にこれらの国では
デングウイルスが循環しているからです。WHOは疫学的な状況のモニターを継続し、最新の情報に基づく
リスク評価を継続していきます。

WHOによる推奨
流行中はWHOが指導する方法によって殺虫剤の空中散布をすると良いと思われます。適切な殺虫剤
(世界保健機関殺虫剤評価スキームにより推奨されている)を比較的大きな貯水タンク使用する事が
適応のある場合には推奨されます。積極的な社会活動をともなった発生源対策が推奨されます。
WHOは活用される最新情報に基づいて、ウルグアイへのいかなる渡航や交易も制限することを推奨は
していません。

【出典】
Emergencies preparedness, response
Disease Outbreak News
10 March 2016
http://www.who.int/csr/don/10-march-2016-dengue-uruguay/en/