(No.60)

ギニアでエボラ出血熱の新規患者発生・更なる再燃の可能性
2016年3月18日更新

 コナクリ:世界保健機関(WHO)はエボラ出血熱の新規患者2人が地方の村で検知され診断された後、
Nzérékoré県の南部に専門家チームを派遣しました。

 ギニアの保健担当官は、Koropara村で最近不可解な3人の死亡例があったことを3月16日にWHOと
協力機関に警告し、さらに同じ家族内でエボラ特有の症状が表れていると報告しました。

 ギニア保健省とWHO、アメリカ疾病対策センター(CDC)、ユニセフは3月17日に調査員を派遣し4人から
検体を採取しました。死亡例の親戚である女性とその5歳の息子はエボラウイルス陽性と診断され、
その2人は治療施設に運ばれました。

 ギニア保健省の調整のもと、WHOは関係機関による対応を支援するために、疫学者、サーベイランスの
専門家、ワクチン専門家、社会的動員、接触者の追跡と人類学者の最初のチームを配置しました。更なる
専門家が到着する予定です。対応チームが新たな感染源を調査し、新規患者や死亡者との接触者全員を
隔離しワクチンを接種し監視を行います。

 2015年12月29日に同国のアウトブレイクの終了宣言をしてから初めてのエボラ出血熱の再燃に対して
迅速に対応するために、ギニアの国家緊急対応センターは3月18日に会議を開きました。

 ギニアでの新たな感染者は、ギニア近隣のシエラレオネでのエボラ出血熱の再燃が終了したとWHOが
宣言した同じ日に診断されました。WHOは疾病の再燃が予想され、エボラ出血熱の影響を受けた3国が
疾病のアウトブレイクを防御し、検出対応するための強固な収容力を強化しなければなりません。

 「WHOは、リベリアやギニアと同様にシエラレオネがまだエボラ出血熱再燃のリスクがあり、一部の
生存者にウイルスが残存するため高い警戒レベルにあることと、アウトブレイクに対応する用意がなされ
なければならないと強調し続けている。」とWHOは声明で述べました。

 2013年12月にギニアから始まったエボラ出血熱の史上最悪のアウトブレイクは、ほとんどがギニア、
リベリア、シエラレオネであり、11,300人以上の生存者がいます。

【出典】
WHO, Emergencies preparedness, response.
New Ebola cases confirmed in Guinea as WHO warns of more possible flare ups
18 March 2016
http://www.who.int/csr/disease/ebola/new-ebola-cases-confirmed-guinea/en/