(No.65)

鳥インフルエンザ A(H5N6)への人感染例―中国
2016年3月23日更新

 2016年3月15日中国の国家衛生・計画出産委員会(NHFPC)は、新たに1人の鳥インフルエンザウイルスA
(H5N6)の診断確定例を世界保健機関(WHO)に報告しました。
患者は広東省恵州在住の40歳女性で2月20日に発熱、咳症状で発症しました。地域の病院に2月22日に
入院し、現在重篤な状態です。3月15日広東省の疾病管理予防センター(CDC)で実施された確認試験で
診断確定され、H5N6ウイルス核酸陽性でした。患者との濃厚接触者は発症していません。

WHOによる危険因子評価
 今回の報告により鳥インフルエンザA(H5N6)の公衆衛生上のリスクが変化するわけではありません。
本ウイルスは人に対して重篤な感染を起こしますが現在まで同ウイルスへの感染は弧発的にしか発生して
おらず,ヒト-ヒト感染は認めておらず、濃厚接触者も発症していません。しかしながら、このウイルスの
特徴や進化とパンデミック株の発生については研究中であり不明です。現時点では国際的な拡大の危険性に
ついては低いと言えるでしょう。WHOは疫学的な状況の評価と更なる危険性の評価を最新の情報に
基づいて継続しています。

【出典】
WHO,Emergencies preparedness, response
Human infection with avian influenza A(H5N6) virus – China
Disease outbreak news
23 March 2016
http://www.who.int/csr/don/23-march-2016-ah5n6-china/en/