(No.88)

中国における黄熱患者
2016年4月22日更新

 2016年4月4日から12日の間に中国の国際保健規則(IHR)担当窓口は世界保健機関(WHO)に対して
新たに2人の輸入黄熱(YF)患者を報告しました。現在までにアンゴラから中国への輸入YF診断確定患者数は
11人となっています。
 10人目の輸入YF患者は18歳男性です。患者は中国福建省出身でアンゴラ在住でした。3月12日に発熱や
他の症状が出現しアンゴラで地域の病院に入院しました。3月27日にアラブ首長国連邦(UAE)のドバイ
及び北京経由で福建省の福州に旅行し、中国到着時には発熱は認めませんでした。28日に治療のため受診
しました。黄熱の感染は福建省国際渡航医療センターにおけるポリメラーゼ連鎖反応(PCR)検査により
確定されました。結果は福建省疾病予防管理センター(CDC)により確認されています。現在患者は福州に
おいて入院加療中です。
 11人目の輸入YF患者は29歳男性です。患者は中国江蘇省出身でアンゴラで働いていました。4月5日に
発熱や他の症状が出現しアンゴラの地域の病院を受診しています。9日にアンゴラにおいてPCR検査により
黄熱の診断が確定しています。ドバイ経由で中国に戻り10日に北京に到着しています。到着後そのまま
救急車で病院へ送致となっています。北京の疾病予防管理センター(CDC)において検体検査が実施され
PCR検査によりYF陽性と診断されました。12日に北京の衛生・計画出産委員会は疫学的病歴、臨床症状、
検査結果から輸入YF患者と診断確定しました。現在患者の状態は安定しています。

【出典】
WHO Emergencies preparedness, response
Yellow Fever – China
Disease Outbreak News
22 April 2016
http://www.who.int/csr/don/22-april-2016-yellow-fever-china/en/