(No.8)

ジカウイルス感染症の流行状況(38)
平成29年1月20日更新

 2017年1月20日、世界保健機関(WHO)はジカウイルス感染症の流行状況を更新しました。

更新情報

・初めて蚊媒介によるジカウイルス感染症の報告があった国または地域:
   アンゴラ
・初めてジカウイルス感染症と関係する可能性の高い、または先天性の感染が示唆され
 る小頭症やその他の中枢神経(CNS)奇形が報告された国または地域:
   なし
・初めてジカウイルス感染症と関係するギラン・バレー症候群(GBS)例が報告された国
 または地域:
   なし
・アンゴラからフランスへ帰還した旅行者が、臨床症状を呈し血清検査でジカウイルス
 感染症に合致する徴候があったことが、2016年12月15日の流行状況レポート(ジカ
 ウイルス感染症の流行状況(34)〈関空HP:海外感染症情報2016,No.215〉)で報告さ
 れました。アンゴラにおいて2番目となる患者が、ジカウイルス感染症に合致する症
 候を呈して、12月下旬に2回のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法により陽性であるこ
 とが確認されました。検体はシークエンシングと裏付け検査を施行するために、標準
 検査機関に送付されました。この患者には最近の渡航歴がないと報告されています。
・WHOは加盟国に対して、ジカウイルス感染症流行とその関連合併症の世界的理解を
 助けるために、同様の事象を報告し続けるよう強く促しています。

分析
・全体的には、世界的なリスク評価は変わっていません。ジカウイルスは媒介蚊が存
 在する地域に地理的に拡がり続けています。いくつかの国や地域においてジカウイ
 ルス感染症例の報告数が減少していますが、依然として高レベルの警戒の維持が必
 要です。

【出典】
Zika situation report
20 January 2017
Zika virus, Microcephaly and Guillain-Barré syndrome
http://www.who.int/emergencies/zika-virus/situation-report/20-january-2017/en/