(No.31)

中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)感染症-サウジアラビア
2017年4月3日更新

 2017年2月23日から3月16日の間に、サウジアラビア国際保健規則(IHR)担当窓口は新たに2人の死亡を
含む18人の中東呼吸器症候群(MERS-CoV)感染確定例を報告しました。過去に報告された患者4人(既報2017年3月10日更新分の1例目、4例目、5例目及び7例目)が死亡したことも加えて報告しました。MERSのアウトブレイクはリヤド市の病院の透析ユニットで発生しました。接触者の追跡調査により、8人の有症患者と、2人の無症患者がこのアウトブレイクと関連していることが明らかになっています。
 各患者の詳細が書かれた一覧表は出典先よりダウンロードできます。
  WHOには2012年9月以降、全世界で1,935人のMERS-CoV感染確定例が報告されており、そのうち少なくとも690人が関連死しています。

公衆衛生対策
 今回のアウトブレイクの対策として緊急対策チームが保健省および地域の担当機関から派遣され、アウト
ブレイク対策チームが活動しています。
以下のような対策が実施されています。
・透析ユニットにおける感染コントロールの厳格なモニターリングを含んだ病院スタッフ全てに対しての強化
 感染対策トレーニングの実施
・透析の開始に先立って全ての透析患者を積極的に選別することを強化する。
 有症者は指定区域で実施し、疑い例として扱うこと
・透析ユニットは病院仕様の消毒薬と過酸化水素を用いて、清潔にされていること
・該当ユニットを使用した無症候の患者(あるいは介護者)に対して、連携されていない他の透析ユニット
 を使用したりや医療機関を受診したりしていないか毎日電話で確認を実施すること

【出典】Emergencies preparedness, response
Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) – Saudi Arabia
Disease outbreak news
3 April 2017
http://www.who.int/csr/don/03-april-2017-mers-saudi-arabia/en/