(No.50)

ニパウイルス感染症-インド(2)
2018年8月9日更新

 2018年7月17日現在、合計で19人のニパウイルス(NiV)患者が(南インドの)ケララ(Kelala)州から報告され、この中には17人の死亡者が含まれています:18人が検査により診断が確定されました。死亡した初発例はNiV感染が疑われていますが、検査は行われませんでした。この大規模流行はケララ州の2つの県(Kozhikodeと Malappuram)に限局しています。2018年7月1日以来、新たな患者や死亡者は報告されていません。7月30日の時点で、ケララ州ではNiVによるヒト-ヒト感染が発生しています。

 2018年5月31日に公表されたDisease Outbreak News(大規模流行情報)で報告されているように、5月19日NiVによる3人の死亡者がケララ州のKozhikode県から報告されました。報告された4人の死亡者のうち3人は、リアルタイムPCRとIgM(ELISA)検査でNiV陽性と確定診断されました。

 2人の患者は完全に回復し病院を退院しました。感染した患者の間で、急性呼吸促迫症候群(ARDS)と脳炎が観察されました。これはケララ州で報告された初めてのNiV大規模流行です。そして、インドでNiVの大規模流行が発生したのは3回目です;以前の2回の大規模流行は、2001年と2007年に西ベンガル州で発生しました。

【出典】
WHO Emergencies preparedness, response
Nipah virus -India
Disease outbreak news
7 August 2018
http://www.who.int/csr/don/07-august-2018-nipah-virus-india/en/