(No.52)

エボラウイルス病 – コンゴ民主共和国(13)
2018年8月13日更新

 
 2018年8月1日コンゴ民主共和国保健省は同国東部に位置する北キブ州におけるエボラウイルス病の新たなアウトブレイクを宣言しました。北キブ州は同国では人口が多く、ウガンダやルワンダと国境を接しており、紛争や不安を経験し、100万人以上の人々が国内避難民や周辺国へ移住し難民となっています。

 保健省と世界保健機関(WHO)とそのパートナーはすべての主要な柱となる活動を強化し続けています。2018年8月7日の時点で、36人の死亡例を含む44人のエボラウイルス病(17人が診断確定例、27人が可能性例)が北キブ州とイトゥリ州から報告されました。2018年5月から影響を受けたコミュニティにおいて散発的かつすでに死亡した例を含み、臨床記録から確認され、さらなる調査結果がでるまで暫定的に可能性例として分類されました。2人の医療従事者(1人は診断確定例、1人は可能性例)が罹患して、1人が死亡しました。診断確定例または可能性例は、北キブ州の5つの保健行政区とイトゥリ州の近隣地域である1つの保健行政区に限定されています。ほとんどの症例(13人の診断確定例、21人の可能性例)はMabalako保健行政区(図1)から報告されました。更に47人の疑い例がエボラウイルス病か否かの検査結果待ちです。

 2018年8月6日にキンシャサの国立生物医学研究所(INRB)は、遺伝子検査により、直近のアウトブレイクはエボラウイルスザイール株によるものであり、先だっての赤道州でのアウトブレイクとは関連がないことを発表しました。


図1:北キブ州、イトゥリ州の保健行政区におけるエボラウイルス病患者の分布(コンゴ民主共和国2018年8月7日現在)

【出典】
WHO Emergencies preparedness, response
Ebola virus disease - Democratic Republic of the Congo
Disease Outbreak News  9 August 2018
http://www.who.int/csr/don/9-august-2018-ebola-drc/en/