(No.55)

エボラウイルス病 – コンゴ民主共和国(16)
2018年8月28日更新

 2018年8月17日に発表された最新の流行情報(Disease Outbreak News)以来、コンゴ民主共和国ではさらに25人がエボラウイルス病(EVD)と検査で診断されました。これらの新たな確定患者はBeni、OichaそしてMabalako保健地帯(北キブ州)と、Mandima保健地帯(イトゥリ州)で報告されました。しかし、すべての暴露と感染伝播に関わる事柄は、これまでのところ大規模流行の発生源であるMabalakoとリンクしています。EVDの大規模流行以外にも、コンゴ民主共和国は人道的危機の中にあり、また他にも幾つか同時に疾患の流行を経験しています。

 2018年8月22日の時点で、合計103人の患者(確定例76人、可能性が高い例27人)が報告され、63人が死亡(確定例36人、可能性が高い例27人)しています。これらは北キブ州にある5つの保健地帯(Beni、Butembo、Oicha、Mabaklako、Musienece)と、イトゥリ州にある1つの保健地帯(Mandima)から報告されています(図1)。大半の患者(確定例62人、可能性が高い例21人)は、Mabalako保健地帯にあるMabalakoから報告されています(図2)。8月22日現在、Mabalakoから(3人)とBeniから(3人)の新たに6人の疑い例が、EVDと診断または除外のために検査中です。確定例と可能性が高い例の合計88人は性別と年齢が報告されています。8月19日の時点で、年齢の中央値は32歳(年齢の幅は0-74歳)、年齢は30-39歳が28%(25/88)を占めます。全患者の58%(51/88)は女性です(図3)。

        
      (図1)

           
       (図2)

      
       (図3)

 14人の患者が医療従事者の中から報告され、このうち13人は検査で確定診断され、1人が死亡しています。医療従事者の多くは、エボラ治療センター(ETCs)ではなく流行宣言前に診療所で感染した可能性が高そうです。WHOとその支援組織は、感染、予防と制御(IPC)の方法、感染リスクのある人々へのワクチン接種に対する意識を高めるため、医療従事者や地域社会と協力しています。

 MoH(コンゴ民主共和国保健省)、WHOとその支援組織は、コンゴ民主共和国の全ての州と周辺国における全ての警報を組織的に監視し、調査し続けています。コンゴ民主共和国の幾つかの州やウガンダ、ルワンダ、中央アフリカにおいて警報が調査されました;これまで全ての警報でEVDは除外されました。

詳細については以下を参照:

【出典】
Ebola virus disease -Democratic Republic of the Congo
Disease outbreak news
24 August 2018
http://www.who.int/csr/don/24-august-2018-ebola-drc/en/