(No.65)

エボラウイルス病―コンゴ民主共和国(20)
2018年10月3日更新

 2018年9月25日現在、EVD患者は151人であり120人が診断確定例、31人が可能性の高い例となっています。うち101人が死亡しており、診断確定例は70人、可能性例は31人となっています。これらはキヴ州の7つの保健行政地区(ベニ、ブテンボ、カルンガタ、マバラコ、マセレカ、ムシエネネ、オイチャ)および、イトゥリ州の2つの保健行政地区(マンディマ、Tchomia)から報告されています(図1)。1週間ごとに見た全体的な減少傾向は変わりありません(図2)。しかしながらこの状況は症例の報告が遅れた事、実施中の孤発例調査、接触者追跡調査が安全上の制限から不可能な状況などを考えるともはや続いていないのにちがいありません。149人の診断確定患者および可能性例の患者のうち、性別年齢が判明しているケースについては15-24歳、25-34歳、35-44歳がそれぞれ23、20、22%となっています。女性は56%でありこの年齢で多くなっています(図3)。これまでの総数として19人の医療従事者(診断確定例18人、可能性例1人)が感染しており、そのうち3人が死亡しています。
 保健省とWHOとそのパートナーは流行のおこっている地域、DRCのその他の州や近隣諸国において発生する警報情報の調査や詳細なモニターを継続しています。9月25日現在、DRC国内では17人の疑い例が検査結果待ちの状態です。前回の報告が発出されて以後、DRCや近隣諸国で数回の警報が発せられていますが、現在の所、近隣州や近隣諸国での警報に関してすべてEVDは除外されています。



図1.DRCイトゥリ州、北キヴ州の保健行政地区におけるEVD診断確定例、および可能性例の分布、2018年9月25日現在、総数151人



図2.EVDの診断確定例および可能性例の週毎の変化(カウントは発症日で実施)2018年9月25日現在、総数147人



図3.EVDの診断確定例及び可能性が高い例における性別、年齢別分布・2018年9月25日現在総数149人
(他にデータ不詳例2例)

【出典】
WHO Emergencies preparedness, response
Ebola virus disease ― Democratic Republic of the Congo
Disease outbreak news  27 September 2018  
http://www.who.int/csr/don/27-september-2018-ebola-drc/en/