(No.73)

エボラウイルス病-コンゴ民主共和国(23)

2018年10月24日更新

 前回の本報告(10月16日)以来、新たに26人の診断確定例が報告されています。19人はベニから、3人はブテンボから、マバラコ、カルンガタから各1人、北キブ州のマセレカ保健行政区からの2人となっています。これらの内5人の確定例についてはそれぞれのコミュニティーでの感染連鎖であったり、既知の患者との繋がりが判明しています。21人については調査中です。
 2018年10月16日現在、142人の死亡(107人は確定例、35人は可能性が高い例)を含む、総数220人のEVD患者(185人の確定例、35人の可能性が高い例)が北キブ州の7カ所の保健行政区およびイトゥリ州の3カ所の保健行政区から報告されています(図1)。週毎の患者数は増加傾向にあります(図2)。この上昇傾向は患者報告の遅れ、孤発例の発見が進行中であること、安全上の問題から接触者調査や警戒報告の調査が制限されていることにより、過小評価されていると考えられます。211人の確定および可能性の高い患者については年齢性別が判明しています。多く(60%)は15-44歳の年齢層です。女性(54%)が多くなっています(図3)。総数20人の医療従事者(19人は確定例、1人は可能性の高い例)が感染しており、内3人が死亡しています。
 保健省、WHOとそのパートナーは、DRCのそのほかの州および近隣諸国において詳細なモニターと流行地域における警報をすべて調査することを継続しています。10月16日現在、DRCにおいては34人が検査結果待ちの状態です。10月11日から近隣諸国およびDRCの数州において警報が調査されてきました。これらの警報ではすべてEVDは除外されました。

                 
図1.DRC北キブ州およびイトゥリ州におけるEVD診断確定および、可能性例の分布。(2018年10月16日現在、総数220人)

         
図2.EVD診断確定および可能性例の週毎の数(発症日の週でカウント)(2018年10月16日現在、総数219人)

        
図3.EVD診断確定および可能性例の性別、年齢別分布(2018年10月16日現在、総数211人)


【出典】
Emergencies preparedness, response
Ebola virus disease - Democratic Republic of the Congo
Disease outbreak news: Update 18 October 2018
http://www.who.int/csr/don/18-october-2018-ebola-drc/en/