海外感染症情報 (NO.39)
平成23年5月28日
関西空港検疫所
ウガンダでエボラ出血熱発生(2)

513日にウガンダ中部ルウェロ県でエボラ出血熱で56日に死亡した患者の報告がありましたが(海外感染症情報No.38 )、525日現在、その他の確定症例は報告されていません。
 エボラ出血熱は、@感染患者の血液や体液への直接接触、A死亡した患者に接触する、B感染患者が接触していた衣服・寝具・器具を介してヒトからヒトに感染するとされていますが、感染した動物の肉を食べることや生乳を飲むことなどでも感染することがあります。
 エボラ出血熱は重篤ですが、まれな病気です。患者に直接接触する機会がない限りは、渡航者が感染する危険性は非常に低いです。ウガンダに居住している方や渡航される方は、重篤な疾患や原因不明の疾患に罹患しているあるいは死亡した患者に接触することや、サルを含む野生動物の肉を食べないよう気を付けて下さい。また、ウガンダの医療機関で働いている場合は感染患者と接触する可能性がありますので、接触感染や飛沫感染対策を含む予防対策を入念に行うようにして下さい。
 エボラ出血熱は、突然の発熱・頭痛・関節痛・筋肉痛で発症し、下痢・嘔吐・腹痛などを伴うようになります。発疹や咽頭痛、眼充血、しゃっくり、出血症状が見られることもあります。曝露後21日間までは発症する可能性がありますので、ウガンダへ渡航された方で上記症状が見られる場合は速やかに医療機関に相談して下さい。


(平成23年5月27日 CDC情報)