感染症速報詳細

記事日付 20090217
タイトル 髄膜炎-インド:(03) (NORTH EASTERN)、情報提供依頼RFI
国名 インド    
感染症名 髄膜炎
概要 2週間でおよそ12人の原因不明の死者が発生した
和文 http://bengalnewz.blogspot.com/2009/02/news-of-moment_14.html
トリプラTripuraのDhalai districtの保健当局者らは、2週間でおよそ12人の原因不明の死者が発生したことに警戒を強めている。当局は現地に調査チームを派遣した。この疾患は突然の発熱を特徴とすると報告されている。高熱と体幹の数カ所の発疹が見られてから10-24時間以内に死亡していることが分かったと報告した。この流行は、医療施設が乏しい貧しい部族集落の住民の間で発生した。約70人の同様の症状がある患者が発生したLonghthorai Valleyは、州都アガルタラAgartalaから約90km離れた、交通の不便な部族支配地域である。政府保健当局によると、北東部のメガラヤMeghalaya, トリプラTripura and ミゾラムMizoramの3州において、過去1ヶ月間に165人以上が髄膜炎菌性髄膜炎により死亡した。
ProMED-mailでは、非公式に、インド北東部のTripura, Mizoram and MeghalayaおよびDelhiの髄膜炎の起因菌は、 serogroup A _Neisseria meningitidis_との情報を得ている。しかし、発熱と"red spots" (i.e., petechial rash 出血斑)を伴い急速に死に至ったと報告されているトリプラの感染流行の原因は、ある種のウイルス感染、リケッチア感染、髄膜炎菌をはじめとする細菌の血行感染のいずれの可能性も考えられる。急性髄膜炎菌感染の患者では、髄膜炎、髄膜炎菌血症を伴う髄膜炎、もしくは髄膜炎菌の見られない髄膜炎菌血症を呈する。髄膜炎菌性疾患患者の最大95%が髄膜炎菌血症 and/or髄膜炎が認められる。致死率は、抗生物質による治療を行っても、meningococcal meningitisで最大10%、meningococcemia の20%に達する http://emedicine.medscape.com/article/221473-overview 。皮下などの出血(紫斑)、血圧低下、多臓器不全を伴うFulminant meningococcemia(劇症髄膜炎菌血症)は、髄膜炎菌性疾患患者の最大15%に発生し、途上国においては、致死率が70%にもおよぶことがある。

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