感染症速報詳細

記事日付 20090213
タイトル 流行性耳下腺炎(ムンプス)-英国:(04)、イングランド、ウェールズ
国名 英国    
感染症名 流行性耳下腺炎
概要 [1] 英国: (England)
20090211.0619に関して。
和文 2月12日のProMED「流行性耳下腺炎 UK(20090211.0619)」の内容以外に2つの重要因子がある。1つは、最重要因子ではないかと思われるが、1996年10月に就学年齢前にブースターを受ける2回投与が導入される以前に、1回投与のみのMMRを受けている集団がいることである。ハイリスクグループは1992年以前に生まれているため、定期予防接種で2回のMMRを受けるには年を取りすぎているが、発病率が低くなる成人にまでは達していないため、流行性耳下腺炎に罹り易い幼少期に発病する可能性がある。2つ目の因子は、流行性耳下腺炎は麻疹や風疹に比べ、予防接種後効果が持続する期間が短いことがあけられる。
[2] 英国: (Wales)
ウェールズで起こった2つ目のアウトブレイクの調査が行われている
情報源:Wales Online 、2009年2月10日。
http://www.walesonline.co.uk/news/health-news/2009/02/10/experts-investigate-second-mumps-outbreak-in-wales-91466-22896340/
ウェールズWalesで起こった2つ目のアウトブレイクの調査が行われている。公衆衛生の専門家らは、スウォンジSwanseaの6人の疑い患者を調査している。2008年12月27日以降、アングラシーAnglesey とグウィネズGwynedd では、31人の患者が認められており、そのうちの2人は確定、29人は疑いである。この2つのアウトブレイクの関係は確認されていないが、患者の多くは、これまでに少なくとも1回はMMRワクチン接種を受けている小児や若者である。1998年に予防接種が自閉症や腸疾患と関係があるという主張が起こり、SwanseaはウェールズでのMMR反対の中心地となった。MMR接種率は現在向上しているが、National Public Health Service for Wales (NPHS 国立公衆衛生局)は、10代の若者や青年に2回のMMR接種を呼びかけている。NPHSの専門医は、「MMRは麻疹と風疹には非常に予防効果が高く、2回投与により長年99%の効果が見込まれる。MMR1回接種では流行性耳下腺炎に対する予防は65%、2回投与で85%となるため、接種後でも稀ではあるが感染し得る」と述べた。ウェールズ北部のアウトブレイクでは、少なくとも流行性耳下腺炎となった26人が、これまでに2回のMMR接種を受けている。NPHSの別の専門医は、「AngleseyではMMR接種率がとても高く、多くの生徒は予防できている。しかし 16歳以上の生徒は、就学以前に、1996年導入の2回投与の定期予防接種MMRを受けるには年を取りすぎていた」と説明した。

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