感染症速報詳細

記事日付 20090226
タイトル ラッサ熱-ナイジェリア:(02)
国名 ナイジェリア    
感染症名 ラッサ熱
概要 3週間で8人が死亡し、93人以上の感染が確定診断されている。
和文 http://naijablog.blogspot.com/2009/02/lassa-fever-in-fct.html
The Federal Capital Territory (FCT)当局は、FCTおよび周辺のNassarrawa州内におけるラッサ熱感染流行発生を公表した。3週間で8人が死亡し、93人以上の感染が確定診断されている。非常に死亡率の高いラッサ熱は、短期間で感染が拡大する可能性がある。初期にはマラリア類似の症状がみられるため、マラリアと間違われやすく、早期に治療されないことも多い。しかし感染の非常に早期の段階から重症化する。典型的にはラットの尿や糞で汚染された食品から感染し、非常に感染力が強い。体液から感染することもあり、アブジャAbujaでは空気感染も発生しているようである。症状としては、発熱、全身倦怠と衰弱、頭痛、咽頭痛、胸痛、嘔気、嘔吐、下痢、せき、腹痛、発疹などがある。重症例では、顔面の腫脹、開口部(目、口、鼻、性器)からの出血、血圧低下などが見られる。...WHOの協力、食品取り扱い上の注意など。
[Mod.CP注-以前に、2008年にナイジェリアでラッサ熱患者が増加していることへの懸念が示されていた。3週間で死者8人・確定患者約80人が発生していることは、非常に深刻な状況である。ラッサ熱ウイルス感染のおよそ80%は無症候性である。ウイルスが肝・脾・腎など複数の臓器におよぶと、多臓器の疾患に進展する。ラッサ熱の潜伏期間は6-21日である。ナイジェリアの複数の地域におけるラッサ熱患者の増加は、ベクター(多乳房ラット)が増えた結果であるか、もしくは何らかの要因でヒトと齧歯類の接触が増えたことによる可能性がある。]
地図 the states of Nigeria showing the locations of the FCT and the adjacent state of Nassarrawa http://www.waado.org/nigerdelta/Maps/Nigeria_States.html

原文リンク