感染症速報詳細

記事日付 20090303
タイトル Kyasanur forest disease-インド(カルナタカKA)
国名 インド    
感染症名 Kyasanurforestdisease
概要 9人の住民が血液検査陽性となり、24人が原因不明の病気を発症した。サルの死亡も確認されている。
和文 http://www.expressbuzz.com/edition/story.aspx?Title=Monkey+fever+in+Honnavar&artid=ZTkih9Fx2K4=&SectionID=7GUA3
一般にmonkey feverと呼ばれている、Kyasanur forest disease(KFD キャサヌール森林熱)が、2009年のHonnavar taluk [district subdivision] で再興した。当局により感染が確認された。9人の住民が、血液検査で同疾患陽性となった。数日間で、住民24人が原因不明の疾患を発症した。同地域内では、Bailgadde, Mavinhole, Hirebail,Chikkolli, Darbejaddi, Tolsani, Jinnod and Sigadiの各村近くの森林地帯でサルの死亡が確認されている。KharvaおよびGersoppa villagesの一次医療センターで、ワクチンを接種できる。..
[Mod.CP注-Kyasanur forest disease (KFD)は、_Flaviviridae_(family 科)のKyasanur forest diseasevirus (KFDV)を原因とする。1957年に、インドの Karnataka (旧Mysore) 州にあるKyasanur forestで発病したサルからKFDVが検出された。ウイルスの主な宿主は小型の齧歯類であるが、shrews(トガリネズミ)、コウモリ、サルもウイルスを保有する。KFDは感染性のダニ (_Haemaphysalis spinigera_ is the major vector)の刺咬により伝播される。ヒトもダニの刺咬や、弱ったあるいは死亡したばかりのサルなどの感染した動物との接触により感染する。ヤギ、ウシ、ヒツジなどの大型動物もKFDに感染するが、感染を伝播させることはない。さらに、このような動物の殺菌されていないミルクによって感染が広がったとの証拠はない。最初に発生があったのはShimogaおよびKanara district(Karnataka, India)で、森林の乾期中に曝露した若年成人に多い。3-6日間の潜伏期間後、発熱、頭痛、激しい筋肉痛、咳、脱水、胃腸症状、出血などのKFDの症状が突然始まる。異常な低血圧と汎血球減少が認められることもある。発症後1-2週間で一部の患者は後遺症なく回復するが、患者の大部分は2相性の経過を辿り、病期第3週に入ると、第2段階の症状が経験される。その症状とは、発熱と脳炎症状である。診断は、血液からのウイルス分離もしくはenzyme-linked immunosorbent serologic assay法による血清学的検査によって行われる。年間およそ400-500人のKFD患者が発生し、致死率は3-5%である。
以上の情報の一部は、the CDC fact sheet ( http://www.cdc.gov/ncidod/dvrd/spb/mnpages/dispages/Fact_Sheets/KyasanurForestDis.pdf )による。
上記の報告では、現地でワクチンの使用が可能であるとされている。これまで一般的には、使用できるワクチンはなかった。詳細な情報の提供を歓迎する]
地図 Karnataka http://www.reliefweb.int/mapc/asi_sth/cnt/ind/indiast.html

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