感染症速報詳細

記事日付 20090319
タイトル 黄熱の流行ーブラジル
国名 ブラジル    
感染症名 黄熱
概要 2009年2月19日、ブラジルの南端にあるリオ・グランデ・ド・スル(Rio Grande do Sul)州は、2008年12月から2009年1月の間に、黄熱患者6名の発生を報告した。このうち4名が死亡した。
和文 流行状況

2009年2月19日、ブラジルの南端にあるリオ・グランデ・ド・スル(Rio Grande do Sul)州は、2008年12月から2009年1月の間に、黄熱患者6名の発生を報告した。このうち4名が死亡した。1966年以降、初めて、リオ・グランデ・ド・スル州で、人の黄熱患者が報告されたことになる。この事実は、最近、ブラジルにおける黄熱ウイルスの活動性が高まっている地域が拡大しており、特にブラジル南部でウイルスの活動性が高まっていることを示している。この状況に対応して、リオ・グランデ・ド・スル州の保健当局は、州内における黄熱のリスクがある地域を拡大した。

2009年3月現在、ブラジルは、以下の州に渡航する者に対して黄熱ワクチン接種を推奨している。
以下の州全域:
アクレ(Acre)州、アマパ(Amapa)州、アマゾナス(Amazonas)、首都ブラジリアを含む連邦直轄区(Distrito Federal)、ゴイアス(Goias)州、マラニョン(Maranhao)州、マットグロッソ(Mato Grosso)州、マットグロッソ・ド・スル(Mato Grosso do Sul)州、ミナスジェライス(Minas Gerais)州、パラー(Para)州、ロンドニア(Rondonia)州、ロライマ(Roraima)州、トカンティンス(Tocantins)州の全域
以下の州の指定地域:
バイーア(Bahia)州の北西部及び西部、パラナ(Parana)州の中央部及び西部、ピアウイ(Piaui)州の南西部、リオ・グランデ・ド・スル州の北西部及び西中央部、サンタカタリーナ(Santa Catarina)州の極西部、サンパウロ(Sao Paulo)州北部及び西部

2008年後半に、ブラジル保健省は、バイーア州の南部及び沿岸部と、エスピリトサント(Espirito Santo)州は黄熱感染のリスク地域ではないと発表したことに注意されたい。

渡航者に対する推奨

ブラジルは現在、入国に際して黄熱ワクチン接種証明書を要求していない。しかし、ブラジルの黄熱感染のある地域に渡航する者には黄熱ワクチンの接種が強く推奨される。
黄熱は感染蚊によって感染するので、渡航者は蚊に刺されないように手段を講じるよう注意すること。
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