感染症速報詳細

記事日付 20090309
タイトル デング熱-ニューカレドニア & 近隣諸島: 
国名 ニューカレドニア    
感染症名 デング熱
概要 初の死者発生
和文 http://www.cdnn.info/news/travel/t090302.html
2日、ニューカレドニア政府保健当局は、太平洋上のフランス領土French Pacific territoryにおいて、未だに驚くべき率で広がっているデング熱流行による、今年初めての死亡例を確認した。4型のデング熱ウイルスにより死亡したのは、ヌーメアNoumea郊外の、国内線空港に近いMagenta districtに住んでいた59才の男性である。保健局長によると、デング新患者は徐々に増え、2009年初め以降今や1400人以上と見積もられている。特に問題なのは1日に約80人の新患者というペースである。3週間前までは患者数はわずか500人程度であったが、2週間後にはそれがほぼ2倍となり、そして過去7日間には300人以上の新患者が認められている。1型のデングウイルスが多かったこれまでの年とは異なり、4型のデングウイルスが優勢のままである (2008年の1年間には1100人以上が1型)。流行が激しいのは首都Noumeaとその首都圏であるが、多くの新患者が、本島の南部を含めFrench Pacific territoryの他の地域からも報告されている。住民達が過去30年間経験していない4型が認められていることから、以前1型に感染したことのある住民が4型に感染することにより、デング出血熱に進行しやすくなる恐れがある。多くの南西太平洋地域の島々と同様、ニューカレドニアも、いつもの南半球の熱帯期に見られるように、数週間にわたって異常な暑さと湿気に見舞われている。さらに異常な熱帯低気圧の発生数が大雨をもたらせ、オーストラリアQueensland州、パプアニューギニア、ソロモン諸島、ヴァヌアツ、フィジーでは、悲惨な洪水が発生し、状況をより悪くしている。洪水後の状況が現在も続き、専門家は現在も、水汚染により広がる疾患やデング熱の流行を封じ込め対策に追われている。その結果、2008年以降より広い範囲で、4型のデング熱ウイルスが発生し、近隣のフィジー(2000例以上)、サモア、アメリカ領サモア、キリバス、パラオで確認されている。

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