感染症速報詳細

記事日付 20090324
タイトル 黄熱-ブラジル:(サンパウロ SP) 南米(18)
国名 ブラジル    
感染症名 黄熱
概要 5例の感染が確定し、2人が死亡した
和文 ftp://ftp.cve.saude.sp.gov.br/doc_tec/ZOO/fa09_boletimSP.pdf
3月に発足したサンパウロSao Paulo州のThe Public Health Emergency of National Importanceは、19日までに7例のsylvan yellow fever (YF 森林型黄熱)が疑われる患者を報告し、うち5例の感染が確認された。3人は回復したが、2人は死亡した(致死率40%)。確定診断された5例のうち、3人が男性、2人が女性であり、年齢は1-39才までであった。いずれもワクチンを受けていなかった;3人は農村部Itatingaでの仕事中に、あとの2人はSarutaiaで釣りを楽しんでいるときに感染したと見られている。2人の患者については調査が続いており、それぞれItatingaとSarutaiaで曝露した可能性がある。感染が疑われる初めての患者の発症日は2009年2月22日、最新の患者は3月14日に発症している。
[Mod.TY注-Sao Paulo州で、2000年以来となるヒトでのYF患者が発生したのは、2008年のことである。この疾患はcyclic expansion phases(周期的な消長)が見られる疾患の1つである;2008年、Parana (PR) とRio Grande do Sul (RS) statesにおいて、42年ぶりに発生している;その後パラグアイに波及した。恐らく、本当の致死率は40%よりずっと低い(軽症例や診断されていない例が入っていないため)。この時期のブラジルで、複数のsylvan yellow fever感染例が発生していることは、YFのベクターでもあるネッタイシマカ_Aedes aegypti_ が伝播するデングウイルス感染流行が、現地で今も続いていることから、特に不安材料となっている。この様な状況では、the sylvan (jungle) transmission cycleからあふれ出たYFウイルスが、urban epidemicにつながるリスクが生じる]

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