感染症速報詳細

記事日付 20090401
タイトル エボラレストン-フィリピン:(11)、ブタ WHO更新
国名 フィリピン    
感染症名 エボラレストン
概要 Ebola Reston in pigs and humans in the Philippines - WHO Update
フィリピン政府は、ブタ屠殺場の労働者が、エボラウイルスレストン株抗体検査で陽性となったと発表した
和文 http://www.who.int/csr/don/2009_03_31/en/index.html
FORTH http://www.forth.go.jp/cgi-bin/promed/search.cgi?title_link=20090401-7001&button_detail=on
2009年2月16日に、フィリピン政府は、ブタと毎日接触している屠殺場の労働者が、エボラウイルスレストン株抗体検査で陽性となったと発表した。2008年12月にフィリピンでエボラウイルスレストン株抗体検査が始まってから、141人中6名が陽性となっている。6名全員がブタとの職業的な暴露があると報告されている。フィリピンの保健当局は、検査で陽性と出た6人全員が、健康であるように見えると言っている。 ブタからヒトへの感染は最も起こりうる感染源であると思われる。最初にヒトのエボラウイルスレストン株の抗体が1989年に報告されて以来、エボラウイルスレストン株の感染に関連した明らかな症状は報告されていない。エボラウイルスレストン株抗体陽性はごく少人数のみで同定され、全員が成人健常男性だった。健康に対する脅威は、成人健常者については低いようだが、免疫機能不全の人、基礎疾患のある人、妊娠している女性や子供などについては不明である。ヒトにおけるエボラウイルスレストン株の公衆衛生上の理解をするためには、より多くの研究が必要で、ヒトへの感染の危険性を減らす努力をするべきである。エボラレストンウイルス種は、フィロウイルス科の人にとって高病原性であることを知られている他のエボラ種から成るエボラ属に属している。全てのフィロウイルス科のウイルスは実験室では最高レベルのバイオセキュリティーで扱われる。フィリピンでの最近の症例は、エボラウイルスレストン株が初めてブタで見つかり、ブタからヒトへの初めての感染が疑われると記録された。
[Mod.JW注-血清抗体陽性者の接触が、呼吸系だけなのか、尿や排泄物によるものか、処分作業の血液や体液を通じて感染したのか、興味が持たれる]

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