記事日付 | 20090528 |
タイトル | 熱帯・亜熱帯地方のデング熱 |
国名 |   |
感染症名 | デング熱 |
概要 | デング熱は、南太平洋、アジア、カリブ海、アメリカ大陸とアフリカの多くの熱帯地域の国から、しばしば報告されます。前年に報告された地域については、Dengueマップを見てください。以下の報告は、最近の世界中でデング熱活動性の例を示します。 |
和文 | Outbreak Notice 熱帯・亜熱帯地方のデング熱 2009年5月27日更新 状況の情報 デング熱はカリブ海、中央アメリカそして、南中央アジアから帰っている旅行者の熱で最も一般的な原因です。この疾患は4種類の類似したウイルス(DENV-1、-2、-3と-4)に感染した蚊に刺されることが原因となります。 デング熱は、南太平洋、アジア、カリブ海、アメリカ大陸とアフリカの多くの熱帯地域の国から、しばしば報告されます。前年に報告された地域については、Dengueマップを見てください。以下の報告は、最近の世界中でデング熱活動性の例を示します: 2009年に、中央および南アメリカのいくつかの地域は、デング熱の症例の増加が見られました: ・アルゼンチン:2009年5月19日現在、保健省は25,000例以上のデング熱の症例と死亡者5例を報告しました。最も影響を受けた地方は、CatamarcaとChacoです。 ・ボリビア:2009年5月20日現在、デング熱の59,900例以上の疑い症例とデング出血熱による25例の死亡者が報告されました。 ・ブラジル:2009年4月15日にデング熱の226,500例以上の疑い症例とデング出血熱による87例の死亡者が報告されました。Bahia 州は特に激しく、56,000例以上が報告されました。 ・メキシコ:2009年4月24日に、メキシコ保健省はSinaloa州でデング熱255例を報告しました。 ・パラグアイ:2009年5月20日現在、保健省は3,000例以上のデング熱を確認しました。そのうち1,100例以上は中心県(Central department)からです。 2009年初頭から、デング熱の症例は、太平洋の地域で増加しています: ・オーストラリア:2009年5月5日現在、オーストラリア北東部に位置するクイーンズランド州保健省は州北部で993例のデング熱を確認し報告しました。さらに、2009年3月4日にこの流行に関連して、ケアンズ市の初老の女性が初のデング熱関連で死亡したと報告されました。 ・仏領ポリネシア:2009年4月12日現在、デング熱300例以上が、Tahiti、Tahaa、Bora-Bora、Raiatea、Moorea、TahaaとUa Pouの島々で確認されました。 ・マレーシア:2009年5月11日現在、保健所職員は19,200例以上のデング熱とデング熱による48例の死亡者を報告しました。 2009年に、サウジアラビアはJeddahとMeccaを含む旅行者に人気がある地域で、デング熱の症例を報告しています。 デング熱は、熱帯及び亜熱帯地方で感染します。デング熱はしばしば田舎と都会の両方で発生しますが、デング熱感染は都市部で最も頻繁に報告されます。 デング熱の世界的な活動に関する最新版の上で詳細はCDCのVector-Borne Infectious Diseasesからデング熱(英語)や世界保健機構(WHO)のDengue web pageを見てください。 症状と治療 デング熱の症状は、以下を含みます: ・熱 ・ひどい頭痛 ・目の奥(後ろ)の痛み ・関節痛と筋肉痛 ・発疹 ・吐き気・嘔吐 ・出血 通常、デング熱は軽い症状です、しかし、重症化し治療しなければ致死的になりうるデング出血熱(DHF)に至ることがありえます。以前にデング熱に感染した人は、デング出血熱になる危険性が高いです。 デング熱を予防するワクチンはありません、そしてデング熱に対する特効薬もありません。デング熱感染した人は、解熱剤(例えばアセトアミノフェン)を投与され、経口水分摂取や点滴による補液が、重症例では血圧を維持する治療が必要となるかもしれません。血圧維持した重症デング熱の早期の認識と治療は死亡のリスクを減らします。 切迫した血圧低下を伴なう重症デング熱の早期の認識と治療は、死の危険性を減らすことができます。 あなたが海外旅行から帰り、発熱を伴う病気ならば、あなたは医療機関を探すべきです。 必ず医者または他の健康管理提供者にあなたの最近の旅行について話すようにしてください。 旅行者のための予防方法 旅行者は、蚊に刺される事から身を守ることによってデング熱に感染する危険を減らすことができます。通常デング熱を蔓延させる蚊は、夕暮れと夜明けに刺しますが、特に屋内の薄暗いエリア、また曇った日には、日中いつでも刺すかもしれません。 旅行者は、蚊に刺される事から身を守るために、下記の段階に従わなければなりません: ・空間が遮断されたもしくは空調設備が整った、蚊の個体数を減らすための処置をとっているホテルまたはリゾートに可能ならば滞在する。もしホテルの空間が遮断されてないならば、蚊に刺される事を防止する蚊帳で寝ます。 ・屋外や空間が遮断されていない建物では、防虫剤を皮膚に直接使ってください。日焼け止めが必要であるならば、防虫剤の前に使用してください。 ○以下の有効成分のうちの1つを含む防虫剤を探してください: DEET、ピカリジン(picaridin;KBR 3023)、レモンユーカリオイル/PMDまたはIR3535 常時、防虫剤を使うときはラベルの指示に従ってください。 ○一般に、有効成分が高濃度(パーセンテージ)の場合、防虫剤はより長く蚊に刺される事から保護します。しかし、50%を越えると、保護時間の著しい増加はありません。10%未満による製品は、保護時間は限られており、1-2時間程度です。 ○米国小児学会は、2ヵ月以上の子供たちに最高30%のDEETの防虫剤の使用を認めています。 ○2ヵ月未満の乳児を保護するためには持ち運びのできるきちんとフィットするように隅が弾力性のある蚊帳地を用いてください。 ・屋外では、ゆったりした、長袖のシャツと長ズボンをはいてください。 ○より防虫するためにはペルメトリン(permethrin)や別のEPA登録された防虫剤を衣類にスプレーします。(注意:皮膚にはペルメトリンを使わないでください。) 健康管理提供者のための情報 他の多くの病気がデング熱と似ているかもしれないので、デング熱と適切に診断することは重要です。健康管理提供者は、発症の2週間前に熱帯地域への渡航歴がある発熱患者の鑑別診断において、デング熱、マラリアと(インド洋に接している南のアジアと国で)チクングンヤ熱を考慮しなければなりません。 |
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