感染症速報詳細

記事日付 20090530
タイトル 髄膜炎-米国:(03) オハイオOH、、髄膜炎菌性 疑い 情報提供依頼RFI
国名 米国    
感染症名 髄膜炎
概要 出産後の妊婦2人が髄膜炎を発症し、1人が死亡した
和文 http://www.columbusdispatch.com/live/content/local_news/stories/2009/05/27/MARYHOSP.ART_ART_05-27-09_A1_0CE037A.html?sid=101
ベルファウンテンBellefontaine [Ohio オハイオ州] のMary Rutan Hospitalの当局者らは、産科病棟の隔離室の2人の患者ら--うち1人はのちに死亡した--が、どのようにして先週後半に細菌性髄膜炎に感染したか分からないと述べた。しかし、感染流行発生の恐れはなく、the Logan County [Ohio] hospitalで出産予定の妊婦は心配する必要はないと説明した。病院側は、この女性らが処方された可能性のある全ての薬剤と、使用された器材をを回収し、感染源となった可能性について調査することにしている。この2人の女性は21日に出産し、22日に細菌性髄膜炎を発症した。22日午後にRiverside Methodist Hospital in Columbus [Ohio] に転送されたが、1人は死亡した。もう1人の女性も危険な状態にある。念のため、出生児らは州都コロンバスColumbusのNationwide Children's Hospitalに転院した。...中略...CDCによると、米国では毎年約2600人の細菌性髄膜炎患者が発生する。最も新しいデータによると、2006年には634人が髄膜炎で死亡した。2008年、オハイオ州では58例の患者の発生があり、2009年のこれまでに、Logan Countyの2人を含めず、21例が記録されている。常に、人口のおよそ5-25%は同菌を保有していながら、無症候性である。これらの人々が感染伝播に重要な役割を果たしている。髄膜炎の予防には2種類のワクチンがあり、政府当局は若年者、特に大学生に対してワクチンを接種するよう勧めている。この疾患は乳児に最も多いが、2歳以下での使用が認められているワクチンはない。
[Mod.ML注-記事の中で特定されていないものの、オハイオ州の2人の髄膜炎患者の原因は、恐らく髄膜炎菌Neisseria meningitidis_によるものと推察される。無症候性で鼻咽頭に同菌を保有するキャリアからの呼吸飛沫によりヒト-ヒト感染することが多い。感染流行時には、(人口の5-25%より)高い保菌率となる。様々な状況での濃厚・長時間の接触で感染が伝播される。潜伏期間は2-10日間で平均4日間であるため、分娩後24時間以内に発症した2人の産科患者らが、院内で感染した可能性は低い。出産までの入院状況の詳細は不明だが、コミュニティ(市中)の無症候性の鼻咽頭キャリアから、同菌に感染したと考えられる。A, C, Y, and W135 の4価髄膜炎菌結合ワクチンは、2005年1月に米国で認可された。結合ワクチンは、T細胞依存性の免疫反応を誘導し、長期の免疫状態を付与し、髄膜炎菌の鼻咽頭での保菌を防止することにより、細菌感染を減少させる。2007年10月に、FDAは細菌性髄膜炎ワクチンの使用対象年齢を、2-10才の小児にも拡大した。それ以前は、11-55才に限られていた。...詳細な情報提供を希望する]
地図 Bellefontaine, Ohio lies north of the city of Columbus, Ohio(The Mary Rutan Hospital in Bellefontaine)http://maps.google.com/maps?hl=en&ie=UTF8&q=Mary+Rutan+Hospital+in+Bellefontaine&fb=1&split=1&gl=us&view=map&ei=a1kfSpKEJeGLtgfS0t3sAw&cd=1

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