記事日付 | 20090531 |
タイトル | エボラ出血熱-コンゴ民主共和国Congo DR:オオコウモリfruit bat、2007 |
国名 | コンゴ民主共和国CongoDR   |
感染症名 | エボラ出血熱 |
概要 | Central Africa: scientists find more signs of bats' role in Ebola オオコウモリの移動に注目すべきである |
和文 | http://allafrica.com/stories/200905290730.html filovirusの1種であるエボラウイルスは、発熱・嘔吐・下痢と時に出血症状をおこす。治療法やワクチンはなく、感染した人の25-90%が死亡する。このウイルスは、感染性の血液、体液、組織などに直接接触することで感染伝播される。2007年に大規模なエボラ感染流行が発生し186人が死亡した、コンゴ民主共和国の農村部Kasai-Occidental およびKasai provincesにおけるデータから、新たな知見が得られた。研究に当たったチームの中には、2005年にエボラウイルスの自然宿主がオオコウモリfruit batsであることを発見した時のメンバーも入っている。ガボン・フランスビルFrancevilleの the International Centre for Medical Researchの研究者らのチームは、エボラに感染した患者らの背景に関する、住民の聞き取り調査を行った。住民らは、例年のthe fruit bat _Hypsignathus monstrosus_ の移動が、2007年は特に大規模であったと話した。野生動物の少ないこの地域で、コウモリは重要なタンパク源となっている。彼らはしばしばコウモリを撃ち、血液がついたまま売られている。この研究者らは、2007年の感染流行の発端は、市場でコウモリを購入した1名の男性と考えている。この男性は、微熱があっただけで生存しているが、男性の4才の娘は、嘔吐を伴う突然の発熱のあと死亡している。この女児の埋葬を手伝った知人もその後感染し、その家族11人に感染が広がり、全員死亡した。調査結果から、感染は、感染のあった患者と長時間接触した場合に限られており、以前から考えられているより、感染の封じ込め対策は容易であること示唆されると、研究者らは述べている。この研究チームは、今後もこの感染流行に伴うイベントの調査を継続し、ヒトにエボラウイルスを伝播する直接のベクターは、間違いなくコウモリであることを証明するために、環境調査も行うとしている。the bat migrationは、エボラウイルス感染対策として重点的に調査すべき項目であるが、コウモリはエボラウイルス感染では死亡しないため、熱帯雨林の中でウイルスを維持する役目を果たしていると考えられている。この研究結果は、3月に発表された; Vector-borne and Zoonotic diseases: Vector-Borne and Zoonotic Diseases doi 10.1089=vbz.2008.0167 (2009)。 出典 EM Leroy, et al. Human Ebola outbreak resulting from direct exposure to fruit bats in Luebo, Democratic Republic of Congo, 2007. Vector-borne and Zoonotic Diseases, 28 Mar 2009 http://www.liebertonline.com/doi/abs/10.1089/vbz.2008.0167 (要約の紹介あり) The full text of the paper;ontains a map of the location of the outbreak and an image of the fruit bat _Hypsignathus monstrosus_ identified as the carrier of the virus: http://www.liebertonline.com/doi/abs/10.1089/vbz.2008.0167 |
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