記事日付 | 20090504 |
タイトル | インフルエンザA(H1N1)-世界各国:(07) |
国名 | 世界各国   |
感染症名 | インフルエンザA |
概要 | [1] Vaccine logistics: Correction of "Influenza A (H1N1) - worldwide (05)" 20090503.1657 正しいMod.のコメントを以下に再掲する [Mod.CP注-この中で検討すべき疑問点として、季節性インフルエンザワクチンが、ワクチンを接種された人に対して、どの程度の免疫や症状回復をもたらせるかということがある。例外を除けば、新型のH1N1ウイルスに感染した患者の症状は軽症である(メキシコ国民以外で)。これらの患者の症状に、季節性インフルエンザウイルス感染の既往歴がどの程度関係しているかに興味が持たれる] [2] Multi-drug strategy Multi-drug strategy could slow pandemic spread |
和文 | http://www.newscientist.com/article/dn17069-multidrug-strategy-could-slow-pandemic-spread.html 各国がどのようにインフルエンザ薬を配備するかは、現在のH1N1感染流行に端を発するパンデミックの規模を決定する、重要な因子となる可能性がある。本研究は、国際的な研究チームによる、インフルエンザの数理モデルから得られた結論である。この結果はまた、2種類の汎用インフルエンザ薬のうちの1種類のみを備蓄する国では、大規模なパンデミックの処理に困難を生じる可能性を示唆している。"累積患者がある一定数の多数に達するまで、基本的な薬剤の使用を控えた場合、耐性の増加が抑えられ、最終的に患者数も減る"と、香港大学の研究者 Wu氏が述べた。source population(関係人口、発生国のこと?)が、抗ウイルス薬を良好にコントロールすることが肝要であり、その結果、後の全ての国々に有益な結果を生む。主にインフルエンザパンデミック用に備蓄されている薬剤には2種類あり: oseltamivir(商品名Tamiflu)とzanamivir(同Relenza)である。いずれも、ノイラミニダーゼと呼ばれる、ウイルスの増殖に必要な酵素を阻害するが、酵素の異なる部分に作用するため、一方の薬剤に耐性であっても、必ずしももう1種類の薬に耐性であることは限らない。メキシコのH1N1ウイルスは、現在のところいずれの薬剤にも感受性があるが、いつまで感受性があるかは分からない。この研究者は、耐性が懸念されるにもかかわらず、多くの国々が1種類の薬剤のみ、多くはoseltamivirだけを備蓄することに気づき、この研究を実施した。しかし、オーストラリアや英国など、いくつかの国々は例外で、いずれの薬剤も備蓄している。ウイルスは一般に、薬剤耐性を獲得する能力を持つことが知られている。2008年、ある季節性のH1N1インフルエンザ株oseltamivirの耐性が、瞬く間に広がり、12月までに、オーストラリアと米国や他の多くの国々では、ほとんど100%のH1N1ウイルスがTamiflu耐性であった。初期の患者は、より備蓄量の少ない二次抗インフルエンザ薬で治療することで、耐性化を遅らせることができるかどうかを明らかにするため、Wuのチームは、理論的に"closed"の人口である、680万人の香港におけるインフルエンザ感染流行の、数理モデルを計算した。このモデルでは、医師は、1種類の薬剤のみを処方するか、2つの薬剤を組み合わせるか、1種類の薬剤を使用しその薬の在庫がなくなった時点でもう1種類に切り替えるか、のいずれかの処方を行った。2種類以上の薬剤を使う、2つの使用計画において、最終的に感染する患者数は68%から58%に減少した。さらに、耐性が発生する確率も、38%からわずか2%にまで減少し、このことは相当数の患者が救命されることを意味する。the "index" population 発生国の国民が、105か所の大都市との間を国際的に往来し、耐性ウイルス株の感染拡大をすることもモデルに加えても、この2種類の薬剤を使用する、2つの方法は、最終的な感染者数と耐性発生については、同程度に抑制する。2種類の薬剤を同時に使用することの安全については検討されたことがないため、最も実用性のある方法は、供給の限られた1種類の薬剤をはじめに使用し、その後もう1種類にスイッチする方法であると説明した。吸入して使用しなければならないことから、使用頻度の低いZanamivirは、まさに、供給の限定された薬剤として選択される薬剤である。しかし、幼児の治療の認可は得られていない。双方の薬剤に対する同時交差耐性の可能性は極めて低いため、2種類の薬剤を効率よく使用することで、耐性発生を遅らせることができると考えられると、研究には参加していない豪の疫学者が述べた。この研究者のチームは、以前、数理モデルを用いて、一方の薬剤をインフルエンザ感染症の治療に用い、もう1種類を感染予防に用いることで、耐性発生を遅らせることができることを証明している。豪では、人口の40%分の備蓄があり、パンデミックの抑え込みはあまり効率が良くないため、感染発生予防と初期の感染拡大の時期に薬剤を投入する準備をしていると、この研究者は述べた。Wuのモデルは、薬剤の使用による薬剤耐性のみを考慮し、ウイルスが混じり合うことによって生じる耐性や自然の変異については、考慮されていない。Wuは、感染者がある一定数に達するまで、どちらの薬剤も使用しないことだけでも、2種類の薬を順次使用した場合と同じ効果があると思われると述べた。しかし、医学的に見て非倫理的であり、2次薬剤を使用する必要が生じるだろうとした上で、短期間を超えて、多量の薬剤が使用される状況では薬剤耐性が発生し、薬剤の効力が大幅に弱まっていくことになると述べた。... [3] Celia Alpuche interview 情報源: ScienceInsider [abbreviated and edited]、2009年5月1日。 http://blogs.sciencemag.org/scienceinsider/2009/05/exclusive-inter.html Head of Mexico's Top Swine Flu Lab Microbiologistへのインタビュー、原文参照願います [4] 'Ground zero(爆心地)' village 'Ground zero' swine flu village gets new facilities, but few answers 情報源:Haaretz newspaper 、2009年5月3日。 http://www.haaretz.com/hasen/spages/1082555.html メキシコシティーから4時間の、メキシコのベラクルスVeracruz State、La Gloria村に続く未舗装の道路の終点には、自治体当局により、豚インフルエンザfreeを証明する看板が新たに立てられた。...長文の記事、原文参照願います。 [5] H5N1 in swine Study shows new H5N1 strain may mutate in pigs 情報源: The Daily Shimbun online、2009年4月30日。 http://www.asahi.com/special/09015/TKY200905030162.html(日本語です) 抜粋 H5N1鳥インフルエンザウイルスがインドネシアのブタに広がっていることが、神戸大感染症センターの調査で分かった。ヒトに感染するタイプに変異したウイルスも見つかった...神戸大チームは05〜07年、アイルランガ大熱帯病研究所と共同で4つの州のブタ計402頭の感染状況を調べた。その結果、全体の1割を超える52頭からH5N1ウイルスが見つかった。うち1頭から分離されたウイルスはトリにtもヒトにも感染するタイプとみられることが分かった。..(asahi.com 和田公一) |
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