記事日付 | 20090602 |
タイトル | インフルエンザA(H1N1)-世界各国:(54) dynamics |
国名 | 世界各国   |
感染症名 | インフルエンザA |
概要 | A comment re: ProMED-mail Influenza A (H1N1) - worldwide (51): 20090529.1999 米国の学校と、メキシコのコミュティの、reproductive number (R)の違い |
和文 | ニューヨークNew York州the St Francis Prep Schoolで発生した感染流行の、the novel swine-origin influenza A strain (SOIV H1N1)のthe reproductive number (R)を、特定の学校という状況下で2.7と推定している。最近発表された、メキシコの感染流行における、the community settingでのもう1つのRは、これより低い(約1.5)[2]。この2つの設定でのRの差を説明する、1つの理由は、SOIV H1N1は新たな性質を持ったウイルスであるが、人口の中でより高齢者には、以前に抗原性の類似したウイルスに曝露していた可能性があり、部分的な感染防御能力を持っている可能性に関連するものである。このことは、メキシコ、米国、カナダ、日本で、若年層に患者が発生していることにも矛盾しない。患者の中の若年層の割合[が多いこと]については、1918年と1968年のインフルエンザパンデミックでも認められおり、高齢者は、関連するインフルエンザウイルスに、若い頃に曝露していたことが原因とされてきた。もし本当に高齢者が、このウイルスに何らかの防御作用を有しているとすれば、上記の2つのR estimates間のギャップを解消(理解)することは簡単になる。若年者(すなわち学校内)のThe R estimated は、ほぼR0(人口全体が感受性のある集団)であり、一方、Fraser and colleaguesによるthe R estimatedは、一部に感受性のある場合の"effective R" (Re)であっただけのこととなる。well-mixed population(偏りのない集団)内での、R0 と Reとの関係は、Re = R0 x Sで表される; S は集団内で感染感受性のある人口の割合。この場合、Re/R0は約0.55、すなわち感受性のある人口の割合は55%となる。面白いことに、米国民の40歳未満の人口がまさに約55%である。40歳以上の年齢の人口集団は、これまでに1968もしくは1957年のパンデミックにインフルエンザに遭遇しており、このことが、SOIV H1N1感染に対して、ある程度の防御作用を付与している可能性がある。年齢の高いものに比べ、若年者のSOIV H1N1感染に対する感受性が高いことは、いくつかの重要な疫学上の示唆を与えてくれる:学校、大学、軍用基地、その他の若年者が集まるエリアは、主なSOIVインフルエンザ感染流行の発生中心となると考えられる;このことは、最適のワクチン接種計画(ワクチンが使用できるようになればのことだが)は、季節性インフルエンザワクチンキャンペーンの対象よりも若い成人に向けられることとなり[6];"triangular" population distributions (人口の三角分布;若年者が高齢者人口を上回る人口構成)の低所得国は、高齢者の割合が比較的大きい国よりも、被害の発生が大きくなることが予想される。 |
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