感染症速報詳細

記事日付 20090604
タイトル 手足口病-台湾:
国名 台湾    
感染症名 手足口病
概要 3月31日、台湾CDCは、重症合併症を伴ったHFMDの患者9例を確認した。いずれも5歳以下の小児であった。北、中、南部からの患者である。
○旅行者へのアドバイス:HFMDには予防ワクチンはない。発熱などの対症療法以外の特異的治療法もない。旅行中に体調を崩し発熱があった場合に、一部の国々では、有害作用を理由に米国で禁止されている、pyrazolone による治療が行われることがあることに注意しなければならない。この薬剤は、over-the-counter OTC薬としても販売されている。CDCは、この種の薬剤を発熱の治療に用いることを勧めない。一般に、一部の国々では購入した薬剤が偽薬であるリスクがあるため、CDCは旅行中に必要となる可能性のある薬剤は、持参する事を推奨している。これらの国へは、解熱剤を持っていくことも考慮した方がよい。HFMDへの感染を避けるためには、個人的な衛生手順を遵守する方法がある。旅行中であれば、特にHFMDの発生が報告された国々では、以下の健康を守るためのヒントに従うのがよい
-こまめに石けんと水で手洗いする 特に食事の前、咳やくしゃみをした後、トイレの後。石けんや水がない場合は、アルコール60%以上のアルコールハンドジェルを使用する パック入りアルコールジェルの携行も検討する
-フォーク、スプーン、カップなどの食器を共有しない
大人は、こどもの旅行者に気をつける。乳幼児と青少年は、HFMDに感染しやすい。HFMDは、EV71 [enterovirus 71]を含む一部のエンテロウイルスによる疾患で、世界中で見られる。EV71によるHFMD感染流行も多く、近年ではアジア太平洋地域全体の国々から報告されている。EV71はは、感染者の鼻やのどからの分泌物・唾液・水疱内容液・便を通じて、直接ヒト-ヒト感染する可能性がある。HFMD患者によく見られる症状としては、発熱、口腔内の痛み、水疱を伴うことの多い紅斑である。EV71によるHFMDでは、時に脳浮腫(脳炎)などの重症の合併症が見られる。患者のほとんどが10歳以下の小児であるが、成人も感染する可能性がある。]
さらに詳しい情報 the CDC Hand, Foot, and Mouth Disease Fact sheet: http://www.cdc.gov/ncidod/dvrd/revb/enterovirus/hfhf.htm

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