感染症速報詳細

記事日付 20090614
タイトル Fenthion 中毒-オーストラリア:(西オーストラリアWA州)、鳥類
国名 オーストラリア    
感染症名 Fenthion中毒
概要 It's raining birds on Western Australia
和文 http://www.timesonline.co.uk/tol/news/world/article6403600.ece
Western Australia西オーストラリア州では、空から死亡した鳥類が降ってくることが、いつもの珍事となりつつある。200羽以上のibisesトキ, ravens, ducks, gulls と1羽のpelicanが、パースPerth近郊で死亡したり、けいれんしていたりするのが発見され、大量中毒の不安が広がっている。この発見は、わずか数kmしか離れていない場所で1年足らず前に、200羽のカモメが死亡し原因が分かっていない事件や、2年前の炭酸鉛による中毒で沿岸部エスペランスEsperance の空一帯で数千羽のトリが落下してきた事件に続く事例となった。この最新の中毒は、殺虫剤のフェンチオンFenthionが原因であり、家庭や産業用に使用され、鳥類にとって非常に毒性が強いことが知られている。環境保全局は、故意あるいは大量投棄についての調査を開始した。5月29日にこれらの鳥類は、パース郊外のヘンダーソンHendersonのゴミ捨て場と砕石場の近くで発見された。...死亡したトリの剖検により、高濃度のFenthionが発見されたと当局者が説明した。fruit fly (ショウジョウバエ)やaphids(アブラムシ)などの害虫や、weaver birds(?)などの害鳥対策に用いられる、園芸用の有機リン殺虫剤である。イヌのノミ除去やショウジョウバエ駆除のため、家庭用としても売られている。当局は、これほどたくさんの鳥類が死亡するために、どれほどの量の殺虫剤が必要であったか分からないとしている。パースの海岸で鳥類の空から落下が始まったのは2008年7月で、地元産業界への調査が開始されていた。当初、Fenthion中毒は否定されていた。2007年12月、yellow-throated miners, honey eaters and wattle birds(?)など5000羽の鳥類が、Esperanceが輸出港となっていたために、一帯にblowingしていた(吹き出していた)lead carbonate 炭酸鉛によって死亡した。当時の鳥類の死亡に関する調査で、現地の小児や成人において、危険域の高濃度の鉛が血中で確認された。現地のMagellan Metals社は訴追を免れたが、ヒトへの潜在的な危険性は依然として残されている。
[ModTG注-Fenthion の解説]

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