感染症速報詳細

記事日付 20090618
タイトル インフルエンザA(H1N1)-世界各国:(65) 妊娠中の抗ウイルス薬の使用、訂正
国名 世界各国    
感染症名 インフルエンザA
概要 20090616.2224について [Relenzaは経鼻ではなく、吸入薬である(欧米でも、訳者注)]
和文 ...(Mod.CP注の間違いを指摘し)Relenza は、an inhaled (but not intranasal:吸入薬であって、経鼻投与しない) formulation of zanamivir で、(oseltamivirとは)全く異なるneuraminidase inhibitorである。Relenzaは、吸入薬である点で、幼児や挿管されている重症患者への投与が困難である。一方、2008-2009の季節性インフルエンザ(豚インフルエンザではない)H1N1インフルエンザは、米国では100%oseltamivir耐性であったが、zanamivirには感受性を示した。来る冬期シーズンにおいて、empiric および targetedの両面で治療上の問題点が生じる可能性がある。ヒトH1N1では、amantadineもしくはzanamivirの治療を必要とすると考えられる一方で、ブタ由来のH1N1では、oseltamivirへの感受性が残されていることが期待されている。また、インフルエンザBは従来よりamantadineへの耐性があり、oseltamivir または zanamivirで治療される必要がある。H3N2ウイルスも、最近amantadineへの耐性が示されている。唯一のcommon drug(どれにも効果のある薬剤)はzanamivirであり、幼児や重症患者へのempiric treatmentとしては、併用療法(組み合わせ)が唯一の実行可能な対処法となるだろう。これは、2008-2009シーズンでの推奨される治療であったが、ワクチンでのコントロールが限定的と見られる現状で、広範囲の感染流行発生時における、薬剤供給上のramifications(派生問題)として浮上するだろう。迅速診断法が、薬剤によりカバーする範囲を狭める(=使用量減少)ことに寄与するが、多くの場所で使用することができず、multiplex PCRでさえ(診断までに)数日間かかる。

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