記事日付 | 20090615 |
タイトル | Mycobacterium immunogenum 過敏性肺臓炎-米国:(オハイオOH州) 20090614.2206 |
国名 | 米国   |
感染症名 | Mycobacteriumimmunogenum過敏性肺臓炎 |
概要 | 過敏性肺臓炎の原因菌の1つとされる_M.immunogenum_内の33の蛋白を同定した |
和文 | http://www.sciencedaily.com/releases/2009/05/090525115310.htm オハイオOhio州の研究者らが、metalworking fluids(金属加工油)に混じった病原菌に曝露する可能性のある、米国内の100万人以上の機械工machinistsにとって、長い間待ち望まれていた、より安全な職場を提供するための進歩について報告した。 _Mycobacterium immunogenum_ と呼ばれる細菌が、機械工の間で発生していた不明の病気の原因である可能性があることが初めて分かったのは、2000年のことであった。過敏性肺臓炎hypersensitivity pneumonitis (HP)という名前のこの病気は、細菌・真菌やその他の空気中の粒子に対する身体の免疫反応によっておきる、肺の炎症による疾患である。過敏性肺炎の集団発生が起きた場所では、金属を研磨するcutting toolsの冷却用の金属加工油中に、_M. immunogenum_がコロニーを形成していることが知られている。作業者らは、ドリルなどのcutting toolsから空中に放出される感染性粒子を吸入していた。HPの症状としては、咳・発熱・息切れ・悪寒などがある。この研究者らは、この種の蛋白としては初めての、HPの原因と考えられる免疫反応を惹起すると見られる、_M.immunogenum_内の33の蛋白を同定したと報告した。これらの蛋白は、_M. immunogenum_ による職場の汚染の確認検査の原理や、治療と予防のための薬剤やワクチン開発の対象となる可能性があると述べられている。 [Mod.ML注-_M. immunogenum_ は、the _M. chelonae-abscessus_ groupのメンバーであるが、16S rRNAや他のhousekeeping genesの超可変部分である、rpoB, hsp65のわずかな変異によって、他のメンバーとは異なっている。The _Mycobacterium chelonae-abscessus_ グループは、non-tuberculous mycobacteria (NTM 非結核性抗酸菌、_M. tuberculosis_ complex以外のグループ)である。このグループは、7日間の培養期間内に寒天プレート上で mature growthする、rapidly growing NTM species (RGM 急速発育性非結核性抗酸菌)である。非色素性(Non-pigmented) RGM は、the _M. fortuitum_ complex内に包含され、_M. fortuitum_ および the _M. chelonae-abscessus_ groupから構成される。_M. marinum_ および _M. gordonae_などの中間発育型NTMは色素性で、寒天培地上でmature growthするまでに7-10日間を要する。遅延発育型NTMには、_M. kansasii_ や _M. avium/intracellulare_ complexが含まれ、寒天培地上のmature growthまでの期間は7日間以上である。非色素性RGM speciesによる院内感染流行は、通常、水の汚染か美容形成外科手術の液体皮膚マーカー(N Engl J Med 1987; 317: 197-201; http://content.nejm.org/cgi/content/abstract/317/4/197 )や埋め込み器具、注射部位などに関連して発生する。工業用金属研磨作業員の過敏性肺臓炎の原因として考えられているのは、_M. immunogenum_だけではない(以下参考文献など、原文参照願います)。グアテマラとベリーズへの旅行から帰国したオランダの55才の男性に発症した慢性下腿潰瘍の生検材料から、_M. immunogenum_ が培養されている。] |
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