記事日付 | 20090625 |
タイトル | インフルエンザA(H1N1)-世界各国:(74) 疑われる由来 20090624.2303 |
国名 | 世界各国   |
感染症名 | インフルエンザA |
概要 | アジアのブタで発生し、その後北米に渡ってきたとの見方を強めている |
和文 | http://www.nytimes.com/2009/06/24/health/24flu.html?_r=3D1&hp 今回の新型豚インフルエンザ感染流行が、メキシコの商業的農場から発生したとされる一般的な観測がある一方で、政府農業当局者は、アジアのブタで発生し、その後北米に渡ってきたとの見方を強めている。しかし、証明の方法はなく、大まかなデータを根拠とした見方であることを強調した。ユーラシアと北米由来の遺伝子を併せ持った今回の新型ウイルスが、北米のブタの間で感染循環している兆候は今のところ確認されていないが、一方で、近い類縁関係にある"sister virus"が、アジアの中で感染しているという、興味深い(tantalizing)事実がある。北米株豚インフルエンザ感染の可能性のあるアメリカの飼育ブタは、頻繁にアジアに輸出されているため、現地でアジア株(豚インフルエンザ)と組み合わされる可能性がある。しかし、専門家は、アジアのブタが輸入されることは動物疾患検疫のため難しいと述べているため、新型インフルエンザ株が西側諸国に再び戻される可能性は低い。"一番可能性の高いシナリオは、世界中を最も自由に動き回るほ乳類(言うまでもなく、ヒトを指す)が持ち帰ったのだ"と農務省研究室の豚インフルエンザの専門家が語った。恐らくそうだと考えられる、アジアから北米にこの(新型)インフルエンザを持ち帰った最初のヒトは、判っていないし、回復後はウイルスを伝播しなくなるため、今後も判らないだろう。この考えを証明するチャンスも、ウイルスが世界中で多くの人々に感染してしまったため、消えてしまった。WHOによれば、90カ国以上に感染が及んでいる。患者の一部がブタに感染を広げることは避けられないため、その経過を検証することは不可能となった。"ブタがヒトから感染したのか、本当はヒトの感染流行以前に、すでにウイルスを保有していたのか、全く判らなくなった"と農務省の専門家が話した。北米のヒト、トリとユーラシアのブタの各インフルエンザの遺伝子の一部を含有する、この極めて特異なunusualウイルスは、どのブタでも確認されたことはなく、例外として、2009年4月後半にカナダの単一のブタの群れの感染例が見つかっている。メキシコ渡航後にこの農場で作業した大工によりブタが感染したと見られていたが、6月中旬にカナダ政府衛生当局は、この男性による感染ではないことを明らかにした。ブタは全て処分され、カナダではこの他のどこにも(ブタに感染した)豚インフルエンザウイルスは確認されていない。..しかし、2004年の香港で、1匹のブタから採取された検体が、最近になって、今回の新型インフルエンザ株にかなり一致したウイルスであることが判明した。このインフルエンザウイルスは、新型インフルエンザがもつ8つのゲノム塩基配列のうちの7つを持っていることが、2009年6月11日の雑誌Natureで報告され、このウイルスを"sister virus."と呼んでいる。ウイルスの発生系統を追っている研究者らは、ブタにおけるインフルエンザの世界的サーベイランスが、あまりに貧弱であったことを嘆いている。ヒトやトリのインフルエンザウイルスの遺伝子配列に関する公開されたデータは、ブタの10倍はあると述べたのは、米CDCのインフルエンザ部門の研究者で、北米や欧州に比べて、アジアからの豚インフルエンザ遺伝子配列が解析されたのものは極端に少なく、南米やアフリカに関しては皆無に近い。長い間に何らかの出来事が起きていたに違いないが、われわれは気づいていなかったと述べた。しかし、政府獣医学関係者らは、いずれの北米の私的な大規模データベースでも、新型ウイルスの類縁ウイルスは見つかっていないとしている。アジアで感染循環していたというのが、最も可能性が高い。...4月後半にメキシコと米国の患者で初めて確認されたこと、メキシコの田舎町のVeracruzの5才の男の子が第1例とされていること、メキシコ政府が行った現地付近の養豚場のブタの検査でウイルスが見つからなかったが、採取時期が遅すぎたため関係者らは(検査した)意義が乏しいとしていることと、その反対意見(もし2月にウイルスが存在したなら、4月にもウイルスはブタに残っていたはず)、血清中の抗体では新型(H1N1)/旧来(H1N1)/ワクチン(H1N1)の区別ができないが、ウィスコンシンWisconsin大学の専門家らは数ヶ月以内に新型インフルエンザ抗体だけでも判別できる検査を開発中であることなど... |
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