感染症速報詳細

記事日付 20090701
タイトル ムンプス-英国:(08)イングランド
国名 英国    
感染症名 ムンプス
概要 Mumps outbreak in Cumbria
カンブリアのムンプス感染流行
和文 http://www.timesandstar.co.uk/home/mumps_outbreak_in_cumbria?referrerPath=2.874/home
カンブリアCumbria でムンプス(Mumpus 流行性耳下腺炎)の流行があり、郡全体で患者数が増加している。22日の週、新たに11人の感染が疑われる患者が確認されており、その多くは18-25才の年齢層であった。2009年のこれまでに、カンブリアで感染確認されたムンプス患者数はわずか12例であるが、最新の集団発生により患者数が23まで増加する可能性がある。2008年の1年間の患者数は29例であった。公衆衛生副局長の医師は、ここ数年ムンプス患者数の増加が、特にティーンエイジャーと若年者の間で目立っていたが、感染が広がりやすく、一部の患者で不妊の原因ともなるムンプスウイルスは、問題化する恐れがあると述べた。秋期の大学などへの新入生は、MMR[measles麻疹, mumpsムンプス, and rubella風疹]の2回接種が済んでいない場合、主治医に相談して追加接種を受けて欲しいと呼びかけた。"ムンプスは非常に重症化する可能性があるが、予防は簡単"と話した。ムンプスウイルス感染により、発熱、頭痛、顔面・頚部・あごの有痛性のリンパ節腫脹が生じ、患者の多くは軽症であるが、一部で重症化する可能性のある合併症がおきる。予防のためには、MMRワクチンを確実に2回接種を受けることで、通常就学前の児童に行われている。...
[Mod.CP注-英・健康保護局 Health Protection Agencyによると、MMRワクチンが1988年に導入される以前は、ムンプスは学齢期の児童に発生することがほとんどで、成人の85%以上で既往感染が確認されていた。毎年、約1200人以上の入院理由となっている。MMRワクチンが導入された1988年10月に、ムンプスは英国の法定(届出)伝染病になった。MMRワクチンのカバー率情報により、英国でのムンプス感染伝播は激減し、予防接種年齢を過ぎた人たちも含めた全ての年齢層のムンプス感染を減少させた。1999年以降、ムンプスと確定診断される症例数が有意に増加しているが、そのほとんどが、1988年のMMRワクチン導入や1996年からの2回目の接種に間に合わなかった年代の青年および若年者である。彼らは、小児期にムンプスの自然感染に曝露されることなく、感受性を有した状態のままであった。2004年後半、臨床診断および確定診断されたムンプス感染症例はさらに増加し、確定診断された患者の多くが、1980-87年の間に出生しており、高等教育施設内を中心にアウトブレイクが発生した。現在、英国では、3価MMRワクチン接種が不完全な人たちがいるために、市中のムンプス感染循環が続いている状態にあり、今回のカンブリアの感染流行や英国内の他の地域でのアウトブレイクが見られるとおり、若年層が罹患しやすい状態におかれている]
地図 Cumbria, the English Lake District http://www.thecumbriadirectory.com/Cumbria_Map/Cumbria_Map.php

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