感染症速報詳細

記事日付 20090805
タイトル レプトスピラ症-ソマリア:疑い、情報提供依頼RFI 20090802.2706
国名 ソマリア    
感染症名 レプトスピラ症
概要
和文 http://www.newvision.co.ug/D/8/12/689604
ソマリアで活動中の、ウガンダ人平和維持活動従事者2人が、原因不明の疾患により死亡し、感染のあったほか17人は、28日にナイロビNairobiの病院に空路移送されたと、ウガンダ人民防衛軍 UPDFが発表した。モガディシュMogadishu で7月28日に1人が死亡し、もう1人も29日にナイロビで死亡した。ほか17人が、Nairobi Hospitalの集中治療室に入院中である。UPDFは、医療チームを現地に派遣した。胸痛、発熱、頭痛、下肢腫脹、頻脈、呼吸困難の症状が見られたと報道官は説明した。原因はまだ掴んでいないと述べた。先週末(7月25日)、50人を超えるブルンジ人らも同じ原因不明の病気を発症し、4人が死亡しており、24日、レプトスピラ症が疑われると発表されている。同疾患は、感染性のネズミの尿に汚染された水に曝露することで感染する細菌感染症で、例えば貯水槽にネズミが排尿することで、感染が広がる場合もあるという...レプトスピラ症の概説(ヒト-ヒト感染はなく、潜伏期間は約4週間であることなど)、原文参照願います
[Mod.ML注-Leptospirosis は多彩な臨床症状を呈し、心機能障害や腎障害、髄膜炎、肝不全、呼吸不全などを合併することもある。記事にある症状は、非特異的過ぎて診断には繋がらない。また、レプトスピラ症で見られることの多い症状である、筋肉痛、眼球結膜充血(suffusion)などの記載も見あたらない:重症型レプトスピラ症の有名な症状である黄疸もない]
[Mod.JFW注-Leptospirosis は水を介する人獣共通感染症で、 _Leptospira_ speciesを原因とする。この病原体は、齧歯類、食虫類、イヌ、ウシ、ブタ、ウマに存在する。屋外または動物と接触のある職業である、兵士、農業従事者、下水業者、獣医師、酪農家などは、職業上のリスクを負っている。ヒトでの感染は、感染動物の尿そのものや、尿に汚染された地表水、土壌、植物などとの接触によって発生する。皮膚の傷や、目・鼻・口の粘膜を通して細菌は侵入する。症状としては、発熱、激しい頭痛、筋肉痛、悪寒、目の発赤(充血)、腹痛、黄疸、皮膚や粘膜の出血(肺出血を含む)、嘔吐、下痢、発疹などである(see
<http://www.who.int/water_sanitation_health/diseases/leptospirosis/en/index.html>)。感染流行が疑われた場合には、早期からの抗生物質治療が開始できるよう、レプトスピラ症の診断を念頭におくことが求められる。感染流行が疑われたり、確定された場合、さらに病原体のserovar (血清型)が判明したなら、感染源を特定し、適切な環境対策を行い、リスクのある人々に対する情報提供を行う必要がある(医師や医療従事者、衛生当局を含む); (see
<http://www.who.int/zoonoses/diseases/Leptospirosissurveillance.pdf>) ]

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