記事日付 | 20090808 |
タイトル | インフルエンザパンデミック(H1N1)-世界各国:ワクチン生産上の改良 Vaccine production fix 20090807.2801 |
国名 | 世界各国   |
感染症名 | インフルエンザパンデミック |
概要 | パンデミックワクチン生産の低生産率の問題に解決の糸口か Possible fix found for problem of low yield in pandemic vaccine production |
和文 | http://www.am650radio.com/news/14/971792 英国の検査機関が、豚インフルエンザワクチンを製造メーカーを悩ませている低収量の問題のfixが見つかった可能性があると、5日同研究機関の研究者が発表した。英 National Institute for Biological Standards and Control (NIBSC 国立生物学的基準管理研究所)のJohn Wood は、5月の同研究所が開発した、改良された the seed strain(シード=種株)は、季節性インフルエンザワクチンの生産時と同等のウイルス収量が見込まれることを明らかにした。製造メーカは、5日に出荷が始まる新たなシードウイルス株をclamouring (強く要求していた)。カナダ政府のパンデミックワクチン契約先である、GlaxoSmithKline社の広報担当者は、新たなシード株が入手できる予定となっていることを認めた。世界最大のインフルエンザワクチンメーカーである、Sanofi Pasteur社も、the new seed strain の試験的使用を要求していた。NIBSCが、新たなシードウイルス株は、現在の2.5倍のウイルス生産量を見込んでいるとして、大幅に改良されるだろうと述べた。製造メーカーに供与された第1号のseed strainsは、そのウイルス収量の低さに(メーカーは)落胆した。季節性インフルエンザワクチン生産と比較して、パンデミックウイルスの生産量は1/4から1/2程度と報告された。もし改良されなければ、生産量の問題で、パンデミックH1N1ウイルスに対するワクチンの生産ペースが、数ヶ月にわたって深刻な低下を見ることになる。しかも、わずか2週間前には、Wood氏を含めたシード株を生産する研究機関の長らが、ウイルス生産量の増加に繋がる方法を見いだすことに悲観的となっていた。the World Health Organization's (WHO) vaccine research initiativeの責任者である、Dr. Marie-Paule Kienyは、もし本当なら喜ばしいことと、改良シードウイルス株による収量増加に関するコメントを行った。Woodによると、the NIBSC team は鶏卵100個でquantities (多量のウイルス?)を繁殖させ、小さな規模での、ワクチン製造での出来事の再現を行った。この規模では、良好な収量となった...しかし、NIBSC's original seed strainは、2回の行程を経ているのに対して、新たなシード株は、鶏卵内(上)で13回のpassages(継代?)を経過している。研究機関で、シード株がこれほど多くの過程を経ることはなかった...別の研究機関も同じアプローチに挑戦しており、いくつかの結果を得るものと見られる。New York Medical College では、3種類の新たな同大学オリジナルのシードウイルス株 their original seed strain が得られており、いずれもoriginal(以前)の株と比較して、高い収量が確認されている(このチームの最初のシード株は、製造各社が使用可能なオリジナル株の中で、最良のbatchであった)。これらのウイルス株は、鶏卵を使用して、6回のpassages 継代を経て製造されている。the additional passaging(継代を重ねること)が、インフルエンザウイルスの主要な表面蛋白であるhemagglutininの収量増加に繋がったと思われると述べた。the NIBSC seed strain は、科学者が好きなように遺伝子をつなげてハイブリットウイルスを作ることができる、特許を受けた方法である reverse genetics を用いて作成された。この例では、the seed strain は、ターゲットとするウイルスの2種類のexternal genes と、鶏卵内で発育良好なインフルエンザウイルスからの6種類のinternal genesから成っている。いわゆるthe classical method 古典的手法と呼ばれる方法で、シード株を作成した。その方法では、ターゲットとするウイルスと、高成育ウイルスの間での遺伝子の交換が自然に成立する。求められているgene constellations(遺伝子塩基配列)を含んだ子孫が得られる。the classical methodによるシード株は、無料で製造メーカーに供与されているが、reverse geneticsによるシード株から製造されるワクチン全量については、royalties を支払わなければならない。The intellectual property (IP 知的財産) rightsは、MedImmune Inc. of Gaithersburg, Maryland に与えられる。同社は、低所得国の使用のためにWHOが寄贈するワクチンに対する支払いは、辞退する旨を明らかにしている。条件が同じであれば、ワクチンメーカーは、classically produced seed strainを好んで使用すると思われる。しかし、収量がかなり改善されたことは、persuasive(魅力的)と述べられていて、Sanofiの関係者も、より多くのワクチンが早く得られるのであれば、コストに見合う可能性があるのは確かだと認めている。 |
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