感染症速報詳細

記事日付 20090811
タイトル 野兎病-米国:(アラスカAK)、ヒト、情報提供依頼RFI  20090810.2845
国名 米国    
感染症名 野兎病
概要
和文 http://www.ktuu.com/Global/story.asp?S=10861604
アラスカ・フェアバンクスFairbanksの住民2人が、動物で発見されることが多い、致死性感染症である野兎病と診断された。先週後半に、州公衆衛生当局からこの感染流行が報告された。snowshoe hares(ウサギ)からヒトに感染することもあり、interior(内陸部?)はウサギの個体数が多い。感染経路は判っていない。感染のあるウサギを取り扱う際に感染する場合が多いが、ウサギから吸血したダニや蚊族の刺咬により伝播されることもあるとされている。この患者らは、抗生物質による治療により回復した。
[Mod.LL注-Tularemia は原則として動物の病気で、特に小型ほ乳類である、voles、マウス、齧歯類、ウサギなどに発生する。野兎病菌 Francisella tularensis_ は、幅広い動物種に認められ、水中・moist soil(湿った土地)・腐敗した植物や動物の中で、低温であれば、数週間生存する能力をもつ。脊椎動物や無脊椎動物で野兎病菌に感染するものは数百種類におよぶが、生態学的に重要性があるのは十数種類程度である。ヒトの感染は、感染性の節足動物(蚊族、ダニ、メクラアブ)の刺咬、感染動物やその死体の取り扱い、汚染された水や食品の摂取、エアロゾル化した細菌の吸入など、様々な経路が知られている。曝露の仕方が、感染症状を表し、皮膚接触によるものでは、the glandular or ulceroglandular formsの形をとる。今回のアラスカの症例の病型は記載されていない。20041008.2760では、カナダのペット業者からのハムスターに関連した、 type B tularemia に関する注意喚起が行われている。北米とユーラシアを中心とした広い地域で発生する、農村地域での病気である。The type B strain (_F. tularensis_ biogroup palearctica) は Eurasiaに多く、米国ではboth biogroups (type A is biogroup tularensis) が共に確認されている。 Type A は、type B と比較して毒性が強いと言われている。ヒト-ヒト感染は通常起きないが、 極少量のthe infectious dose of _F. tularensis_ (感染に必要な菌量)のため、 the category A bioterrorism agents のリストに入れられている。the Centers for Disease Control and Prevention(CDC)によると、米国内で 2000-2006年の間に、合計873人の野兎病患者が報告されている。この間の Alaska wでの報告はわずか3例であり、年平均1例以下であった。最も発生数が多かったのは、the south-central part of the USA, with Missouri (172), Arkansas (123), and Oklahoma (79) となっている]

原文リンク