感染症速報詳細

記事日付 20090816
タイトル インフルエンザパンデミック(H1N1)-世界各国:薬剤耐性
国名 世界各国    
感染症名 インフルエンザパンデミック
概要 2人の免疫不全患者における、薬剤耐性インフルエンザパンデミック(H1N1)2009ウイルス感染
Oseltamivir-resistant influenza pandemic (H1N1) 2009 virus infection in 2 immunosuppressed patients
和文 http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm58d0814a1.htm?s_cid=mm58d0814a1_e
インフルエンザパンデミック(H1N1)2009ウイルス感染は、世界中の人々の感染と死亡の原因となっている。免疫不全患者がインフルエンザウイルスに感染した場合、長期間にわたりウイルスを排出する可能性があり、薬剤耐性発生のリスクが増大する。8月6日、 the Centers for Disease Control and Prevention (CDC)では、新型インフルエンザA(H1N1)ウイルス[すなわちインフルエンザパンデミック(H1N1)2009ウイルス]に感染した、Seattle, Washingtonの2人の重症免疫不全患者において、抗ウイルス薬oseltamivirに対する耐性が生じていることを確認した。いずれの患者にも、新型インフルエンザA(H1N1)ウイルス感染のためoseltamivirによる治療が行われ、ウイルス排出が長引いていた。両者とも当初は、ウイルスがoseltamivirに感受性を示していたが、治療経過中に耐性を示すようになった。両患者からのウイルスRNAの pyrosequencing により、ノイラミニダーゼの 275 (H275Y) の位置で、oseltamivir耐性に関連することが知られている、histidine-to-tyrosine 置換を招く変異が確認された。このことは11日、分離ウイルスの pyrosequencing, sequencing of the neuraminidase gene, and neuraminidase inhibition testing それぞれでも確認された。1人の患者は、oseltamivirの治療によって症状が改善し、もう1人の患者は13日現在、 zanamivir と ribavirin による治療中である。接触のあったhealth care personnel (HCP 医療従事者)および濃厚接触者の調査では、ウイルス感染伝播は確認されていない。ここでは、患者の病歴と調査結果についてまとめ、1)新型インフルエンザA(H1N1)ウイルス感染のため治療中の免疫不全患者の、抗ウイルス薬に対する薬剤耐性の注意深い観察と、2)感染コントロール対策の実施の、重要性に重点をおいて、報告する
以下、症例報告、臨床検体について行われた oseltamivir 耐性検査、編集部注、参考文献...原文参照願います

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