感染症速報詳細

記事日付 20090825
タイトル 日本脳炎-インド:(04) ウッタルプラデシUP 20090824.2985
国名 インド    
感染症名 日本脳炎
概要 少なくとも200人の小児が死亡した
和文 http://news.bbc.co.uk/2/hi/south_asia/8217453.stm
インド北部の日本脳炎感染流行で、少なくとも200人の小児が死亡したと、保健当局者が述べた。 Uttar Pradesh ウッタルプラデシ州の各病院に、900人の小児が入院した。一部は、隣のビハール Bihar 州とNepal ネパールからの患者である。1978年以降、インドで多数の死者が発生している、この蚊族媒介性疾患に、特異的な治療法はない。衛生学の専門家らは、有効なワクチンによる対策の実施が、役所の対応によって阻まれていると嘆いている。毎年、インドのモンスーンの季節になると、繰り返し発生している。医師によると、生後6ヶ月から15歳までの年齢層の小児に、最も深刻な被害が発生しており、患者の多くは農村の貧困層である。2009年の被害は特にひどいと、Lucknow Medical College 病院の日本脳炎の専門医が述べた。子供は感染から1日から2日で、重症化すると説明した。州都ラクナウ Lucknow の当局者によると、急性脳炎患者の多くは、UP州内のヒマラヤ山麓の14の地区から報告されている...ゴラクプル Gorakhpur の町が、感染の中心地となっている...感染すると特異的な治療法がない一方で、世界中で使用されている3種類のワクチンが感染予防に役立っている。しかし、インドでは効果的なワクチン接種計画が実行されたことがない。2005年に1500人の小児が死亡したことを受け、世論の批判を受けた政府当局が中国からワクチンを輸入し、大規模なワクチン接種を開始した。しかし、2009年の時点で、ワクチンのカバー率(接種率)が不十分で、感染した患者の保護者らから、地域内でワクチン接種が行われていないとの声が上がっている。日本脳炎は、高熱・嘔吐から昏睡をきたし、ウッタルプラデシでは例年7-8月に発生する。1978年以降、州東部では毎年発生している。
[Mod.TY注-The Japanese encephalitis (JE) outbreak が Uttar Pradesh および周辺地域で拡大しながら、その勢いを増している。20090819.2937、20090818.2929で報告のあった、診断が確定していない"encephalitis" の報告の大部分が、JE ウイルス感染の症例だと考えられないだろうか]
地図 Indian states including Uttar Pradesh in northeastern India  http://www.lib.utexas.edu/maps/middle_east_and_asia/india_pol01.jpg

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